研究概要 |
本研究は,超高度防災支援システムとしての情報収集手段として,いつでもどこでも誰でも使用が可能となる,超小型カメラを始めとする様々なセンサを搭載した約2Kg程度の複数の超小型空中ロボット(UAVs)と複数の100kg程度の小型知能移動ロボット(UGVs)とを完全自律協調制御システムとして実現するための基礎研究と応用研究を行った.とくに、UAVsとUGVsによる(1)無線ネットワーク網および協調メッシュネットワークの構築,(2)群れをなす小型動物のようにビジョンベースの未知環境外界認識技術とスワーム・フォーメーション技術の確立,(3)SLAM技術を適用した自己位置同定と3次元マッピング技術の確立,(4)UAVsとUGVsが1つのタスクを実現するための最適化技術の研究を行った.これにより「ユビキタスUAVsとUGVsの世界初の最先端完全自律協調制御システムの方法論を確立した.本研究を推進中の2011年3月11日に東日本大震災が発生して、その後の巨大津波による東京電力福島第1原発事故が発生した.本研究ではこの深刻な事態に対応するために5月の連休期間にマルチロータヘリコプターで三陸沿岸の津波被災地域を詳細に調査した.さらに,超高度防災支援システムとして東京電力福島第1原発事故放射線汚染地域での線量計測を2012年から開始して、現在までに大きな成果をあげている.そして、2012年10月にミニサーベイヤーコンソーシアムを設立して約60の機関による産学官連携を行い、精力的に信頼性・安全性・耐久性の検討を行い、事業化への検討も進めている。
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