本研究では,都市全域を対象としたインフラ防災・環境制御システムの構築を最終目標とし,都市全域を覆う無線センサネットワークによる実空間情報の生成手法を開発した.具体的には,無線センサネットワークを,実空間の生データ計測と物理シミュレーションの統合による実空間情報生成のための分散処理装置と位置付け,平常時の粗い計測・計算を処理する省電力CPUと災害時の高精度計測・高速演算処理を担う高機能CPUの両者を搭載し,必要に応じて切り替わるハイブリッド・センサノードを開発した.このセンサノードを用いた無線センサネットワークにより,高精度GPS測位,環境データ計測,構造物損傷の直接同定が可能である.
|