研究課題/領域番号 |
22246089
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
中嶋 英雄 大阪大学, 産業科学研究所, 教授 (30134042)
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研究分担者 |
樋口 裕一 大阪歯科大学, 歯学部, 講師 (10181083)
井手 拓哉 大阪大学, 産業科学研究所, 助教 (40507183)
多根 正和 大阪大学, 産業科学研究所, 准教授 (80379099)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | チタン / フォトリソグラフィ / ポーラス金属 / インプラント / ビーグル犬 / マイクロマシーニング / 生体適合性 / 新生骨 |
研究概要 |
従来のデンタルインプラント(人工歯根)は表面が無垢のため埋入したインプラントの固着が不十分であるという欠点があった。そのため表面に凹凸を持たせたプラズマ溶射ポーラス、金属ビーズ処理、ファイバーメッシュコーティングなどが利用されているが、強度が不十分であり、気孔が不定形であるという難点があった。これらの難点を克服するために、本研究ではマイクロマシーニングによって表面に均一な気孔を形成させることによって強度を有する骨侵入の促進させるインプラントの開発を進めた。表面気孔(200ミクロン程度の直径)を多数有するポーラスインプラントをビーグル犬の顎骨に埋入した動物実験を行った。21日、84日後、それらを取り出して走査電顕で、気孔内に新生骨が侵入し成長していることを見出した。それらが新生骨であることはトルイジンブルー染色反応によって確認した。また、増殖した線維芽細胞や骨芽細胞から分泌されたと思われるヒアルロン酸およびコンドロイチン硫酸が組織化学的および免疫組織化学的に確認された。このことから本研究でインプラント体周囲組織に形成された新生組織は、炎症細胞を含み感染に対処しつつグリコサミノグリカンと共にbarrierを形成し、コラーゲン合成により物理的抗張力を増加させ、さらに収縮することによってインプラントを保持していると期待される。 さらに、表面気孔がアンカー効果として作用するかを調べるために、ポーラスチタンプラントに樹脂を含浸させトルク試験を行った結果、ノンポーラスインプラントに比べて、ポーラスチタンのトルク値が3倍も高いことがわかった。このモデル実験で作製されたポーラスチタンインプラントの固着強度が十分であることが見出された。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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