研究概要 |
これまでに行ったPCAR測定により、Co2Mn(Ge,Ga), Co2Fe(Ge,Ga)などの4元系強磁性ホイスラー合金で、高いスピン分極率が得られることが分かった。これら新規探索材料を強磁性層、Ag, Cu, Cu2TiAlをスペーサとしたCPP-GMR素子を作製し、それらににおける伝導電子のバルクならびに界面でのスピン散乱非対称性を評価した。その結果CFGG/Ag/CFGGのCPP-GMRで高いMR出力が得られた。CPP-GMRの結晶方位依存性を初めて実験的に検証し、Heusler(001)//Ag(001)で最も高いMR出力が得られること、さらにCuの場合はHeusler(011)//Cu(111)の界面で最も高いMR出力が得られることを実験的に検証した。この結果にもとづき、[001]配向したCFGG/Ag多結晶CPP-GMR素子を作成し、実用性の高い多結晶素子としては従来報告されているものの中で、最も高いMR出力を得た。 〔連携研究者〕 物質・材料研究機構 磁性材料センター 三谷 誠司 スピン注入磁化反転測定 物質・材料研究機構 磁性材料センター 葛西 伸哉 微細加工・物性測定
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