研究課題
超軽量薄肉構造体は輸送機器や建築物等を代表する構造材料に利用することで、構造体のエネルギー利用効率の向上でき広い普及が見込まれるため、その研究の社会的意義は大きい。超軽量構造体を実現するためには高い比強度が要求されるが、比強度を高めると低延性に起因する成形性の低さや弾性回復に起因するスプリングバックなど成形不良の問題が生じ、それらの解決は現在の課題である。成形性や成形不良の発生には温度依存性があり、温間加工を利用することで成形性の改善や成形不良のない成形が実現可能となる。本研究の目的は、高比強度材料の高温精密スプリングバックフリー成形による、超軽量薄肉構造の実現であり、本年度は、鋼材に対して10倍程度高い比強度を実現できる炭素繊維強化複合材料(CFRP)に焦点を当てて研究を進めた。具体的には(1) CFRP薄板の温間成形での成形性等基礎データの取得、(2) 成形性に優れたCFRP薄板の内部構造の検討、(3) ガラス維強化樹脂(GFRP)-金属間の接合技術の確立の3項目について研究を行った.これらの実験にはフリーモーション制御を実現するデジタルサーボプレスを活用した。(1)と(2)に関しては100℃の温間での張出し・穴広げ試験を行った。成形性が有利になるような内部構造の提案と成形試験を繰り返して行うことで、より成形性の高い構造を提案した。(3)に関しては金属薄板とGFRP板の化学接着と塑性変形を利用したハイブリッド接合に関する知見を追加実験するとともに整理し、適用可能性の検討を行った。
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Journal of Materials Processing Technology
巻: in press ページ: in press
10.1016/j.jmatprotec.2013.11.020
塑性と加工
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http://www.yanlab.iis.u-tokyo.ac.jp/