研究課題/領域番号 |
22246097
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
谷口 尚司 東北大学, 環境科学研究科, 教授 (00111253)
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研究分担者 |
嶋崎 真一 香川高等専門学校, 機械電子工学科, 准教授 (00447145)
上野 和之 岩手大学, 工学部, 教授 (20250839)
松本 克才 八戸工業高等専門学校, 物質工学科, 教授 (70190519)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | リサイクル / アルミニウムの清浄化 / 液体サイクロン / 介在物の電磁分離 / 介在物凝集 / せん断流れ / 金属間化合物 |
研究概要 |
アルミニウムスクラップのリサイクル率向上のために、(1)溶融スクラップ中の介在物を効率的に分離除去できる電磁サイクロン法の検証、(2)介在物凝集体の評価法の確立、(3)本研究成果の公開を目的とした国際ワークショップの開催を行った。(1)については、日本軽金属(株)蒲原工場において、平成23年度に試作した電磁サイクロン装置の改善と、実際の溶融Alを用いた除去試験を行った。当初に設計・試作した装置は、溶湯の漏洩による事故の危険性が新たに予測されたため、その解決のために計画が遅延し、研究期間を平成25年度に繰り越す必要が生じた。試験では、0.5% Mgを含むAl溶湯360kgを溶解炉および流路で自然酸化させ、生成した酸化物系介在物の分離性能を調査した。その結果、MgO、MgAl2O4および接種剤(Al4C3)が主たる介在物であり、サイクロン単独およびサイクロン+電磁分離のいずれも72~75%の高い除去率が得られた。電磁分離の効果が認められなかったのは、酸化物粒子が100ミクロンを大きく超えるサイズであったため、粒径20~60ミクロンで有効であることが予測された電磁分離よりも、遠心力による分離機構が卓越したためと考えられた。以上よりサイクロンによる優れた分離効果を確認することができたが、電磁分離の効果を確認するためには、今後、粒径および濃度既知の介在物粒子を用いた分離試験が必要である。(2)については、SiC粒子凝集体を含む固体Al試料をX線マイクロCTで画像解析し、凝集体の3次元構造を明らかにした。その結果から介在物凝集体の正確なクラスターサイズと個数を2次元断面写真から求める手法を確立した。(3)については、2013年1月25日に、仙台市戦災復興記念館において、イギリス、ノルウェー、フランスより第一線の研究者を招聘して、本基盤研究の成果報告およびマテリアル・リサイクルに関する国際ワークショップを開催した。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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