研究課題/領域番号 |
22246106
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研究機関 | 独立行政法人宇宙航空研究開発機構 |
研究代表者 |
國中 均 独立行政法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究所, 教授 (60234465)
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研究分担者 |
西山 和孝 独立行政法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究所, 准教授 (60342622)
小泉 宏之 国立大学法人東京大学, 先端科学技術研究センター, 准教授 (40361505)
細田 聡史 独立行政法人宇宙航空研究開発機構, 月・惑星探査プログラムグループ, 開発員 (70423598)
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キーワード | 高層中性大気 / リモートセンシング / 原子状酸素 / 高速中性粒子 / イオンエンジン |
研究概要 |
1.原子状酸素発生装置の研究 マイクロ波放電式イオンエンジンの主要構成品である中和器をベースにして、マイクロ波電波を用いて無電極放電にて原子状酸素を生成させた。炭素やカプトンフィルムの昇華にて生成量を特定し、目標密度を満足できる見込みを得た。さらにクリプトンイオンビームを打ち込む事のできる開口部を有する試験装置および機器の試作を行った。 2.イオンビーム源の小型化 中和器をベースにイオンスラスタとして作動する機器の研究開発を行った。宇宙利用に当たってニーズのある小型衛星に対応できるよう、1mA級の機器を成立させた。部品を選定し、その代替品を用いて実験室にて動作デモに成功した。特にイオン源/中和器を同一形態として、電源の繋ぎ変えだけで、推力発生箇所を任意選択できるシステムのデモ実験を行った。さらに推力ノイズ成分の測定を行い、FFT分析を行い低減化のための工夫を行い、その効果実証を成功裏に行った。 3.宇宙実証機会の模索 UAEドバイ国のDubaiSat-2衛星に前記中和器を搭載し、宇宙実験を行う機会を得た。500mAの電子電流を放出する搭載機器(中和器、マイクロ波電源、発振器、計装ケーブル)を完成させた。先方機器との調整試験を、韓国および日本にて複数回を成功裏に実施し、2012年の打ち上げに備えた。 4.研究公表及び海外研究動向の調査 研究成果をまとめ、海外・国内の研究会にて公表し、意見交換を行うとともに、将来のユーザーへの周知を図った。また、海外の研究開発動向調査をした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
「原子状酸素発生装置の研究」では、生成物の濃度を特定した。「イオンビーム源の小型化」に関しても小型エンジンとして機器のデモ運転を行った。「宇宙実証機会」はドバイ国のDubaiSat-2衛星への搭載を目指し、搭載機器を完成させた。
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今後の研究の推進方策 |
「原子状酸素発生装置の研究」、「イオンビーム源の小型化」、「宇宙実証機会の模索」を主軸にさらに研究の進展を図る。
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