研究課題/領域番号 |
22246106
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研究機関 | 独立行政法人宇宙航空研究開発機構 |
研究代表者 |
國中 均 独立行政法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究所, 教授 (60234465)
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研究分担者 |
小泉 宏之 東京大学, 先端科学技術研究センター, 准教授 (40361505)
西山 和孝 独立行政法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究所, 准教授 (60342622)
細田 聡史 独立行政法人宇宙航空研究開発機構, 月惑星探査プログラムグループ, 研究員 (70423598)
月崎 竜童 独立行政法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究所, 助教 (70720697)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 高層中性大気 / リモートセンシング / 原子状酸素 / 高速中性粒子 / イオンエンジン |
研究実績の概要 |
研究代表者らが開発し、はやぶさ1・2小惑星探査機に応用されたイオンエンジンを地球周回宇宙に用いる場合、放射されたイオンビームは地球磁場に補足され、磁力線に巻き付いて螺旋運動をしながら高緯度領域の高層大気深部に侵入して、大気との電荷交換により高速中性粒子となって、直線的慣性飛行をして地球を脱出する。この機構を能動的に利用して高層中性大気の遠隔観測法を着想し、特許を取得した。平成19年度~22年度、基盤B一般「地球高層中性大気のグローバル・リモートセンシング技術に関する研究」(課題番号19360386)などを介して、原子状酸素発生装置・マイクロ波放電式プラズマ源・水晶振動子マイクロ天秤(QCM)・Krイオン加速装置等を開発し組み合わせて、原理原則の実験室証明に成功した。
さらに発展させて宇宙実証を目指すために、本研究にて、各機器の完成度を向上させる目的で、国内外の宇宙実証機会を積極的に求めた。その結果、以下の成果を得た。(1)JAXAの小型実証衛星4型(SDS-4)に適応したQCMを仕立てて搭載し、平成24年に打ち上げた。地上における衛星組立作業中に蓄積した「汚れ」が宇宙において原子状酸素や紫外線などにより除去される様や、太陽活動に応じてその時間率が変化する現象を捉えた。また(2)マイクロ波放電式プラズマ源はUAEアラブ首長国連邦ドバイのDubaiSat-2衛星に適応させ、平成25年に打ち上がられた。そして現地の衛星管制局に出向き、立ち会いのもと試運転に成功した。その後も宇宙において安定に運用されている。(3)さらにプラズマ源の新たな応用探索としてフラーレンC60の負イオン生成にも成功した。こうした成果を論文にて発表した。
当該研究課題の目標通り、宇宙環境にて要素技術の完成度の向上に成功したので、地球高層中性大気のグローバル・リモートセンシング・システムの実現に向けて、さらに活動を進めたい。
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現在までの達成度 (段落) |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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備考 |
DubaiSat-2衛星上のマイクロ波放電式中和器の初期運用の模様は、NHKプロフェッショナル仕事の流儀、宇宙工学者國中均にて、2014年4月7日に放送された。
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