研究課題/領域番号 |
22246121
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
上田 良夫 大阪大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (30193816)
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研究分担者 |
誉田 義英 大阪大学, 産業科学研究所, 准教授 (40209333)
栗下 裕明 東北大学, 金属材料研究所, 准教授 (50112298)
大野 哲靖 名古屋大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (60203890)
大塚 裕介 大阪大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (70294048)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | 微結晶粒タングステン / パルス熱負荷 / 混合プラズマ照射 / 熱・粒子同時照射影響 / 陽電子消滅 |
研究概要 |
微結晶粒タングステン(TFGR-W1.1TiC、およびTFGR-W1.1TaC)の核融合炉エッジプラズマ環境での応答特性を、熱影響と粒子影響の観点から評価した。具体的には、パルスレーザーの繰り返し照射によるELM様パルス熱負荷影響の評価、重水素吸蔵量のフラックス依存性の影響評価、さらにTEXTORプラズマ曝露による表面状態の変化を調べた。熱パルス影響評価では、溶融限界の1/4の熱パルスでも、10E4回以上繰り返し照射することで、表面に亀裂が生じた。影響が生じる照射回数は純Wと同等であり、この点では特にこの材料の優位性は認められない。しかしながら、内部の結晶構造を見るとTaC添加材では、2000℃程度の温度まで表面温度が上昇してもTaCは失われず、再結晶化などは観察されず、結晶構造に大きな変化はなかった。重水素照射については、JAEAのイオン照射装置(フラックス:~10E22 m-2s-1)と、DIFFER(オランダ)のPilot-PSI装置(フラックス:~10E24 m-2s-1)を用いて、照射実験を行った。その結果、高フラックス下でも、低フラックスイオンビーム照射(フラックス:~10E20 m-2s-1)と同様に、TFGR-Wの重水素吸蔵量が純Wより多く、またTiC添加材はTaC添加材より多い。また、フラックスが~10E23 m-2s-1以上になると、それ以下のフラックスでは見られなかったブリスタリングが発生することがわかった。TEXTORトカマク装置によるプラズマ曝露実験では、最高表面温度1400℃の場合、最表面に現れたTiC粒はプラズマ照射により分解して損耗するが、内部のTiCや結晶組織に変化はなく、TiC添加材であっても、1400℃程度以下に表面温度が制御されていれば、核融合プラズマ環境下でも使用可能であることが示された。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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