研究課題
PAR-aPKCシグナル複合体に含まれる未発表の新規分子群の解析等を通じて、上皮細胞の極性化と脱極性化における具体的な役割と分子機構を解析する。また、aPKCやPAR3の臓器特異的KOマウス、乳腺組織幹細胞のvivo増幅系、分離・同定・培養、vivo検定系を用いて、乳腺上皮幹細胞と神経幹細胞の自己更新の異常を見いだしており、その具体的な分子機構を詳細に解析した。更に、p53との関係を含めて、細胞死シグナル系との具体的な関係とその分子機構を解析した。1)上皮細胞の極性化と脱極性化におけるPAR-aPKC系の具体的な分子機構の解析の一貫として、PAR3複合体、Lgl複合体の経時的プロテオミクスによる翻訳後修飾の網羅的解析を行った。さらに、Lgl複合体の新規構成因子を介した、細胞膜ドメイン崩壊の分子機構の解析を行った。また、PAR-1のbasolateral膜ドメインの伸展を担う新規結合タンパク質、p250を介した、lateral膜ドメイン伸張の分子機構の解析を行った。2)細胞増殖シグナル系とPAR-aPKC系との具体的な分子機構の解析の一貫として、PAR3複合体の新規分子ASPP2の解析を行った。多種の新規結合タンパク質を同定し、その中から数種の候補に絞り込んで、多面的な解析を進めた。Lglの上皮細胞増殖における役割の解析も進めた。3)p53系とPAR-aPKC系との具体的な関係とその分子機構の解析の一貫として、マウスを用いた遺伝学的相互作用の解析を進めた。4)組織幹細胞の自己更新・非対称分裂におけるPAR-aPKC系の具体的な役割とその分子機構の解析の一貫として、マウス乳腺上皮の幹細胞(幹細胞マーカーALDH1陽性細胞)におけるaPKC-PAR系の役割を明らかとした。さらに、aPKC-PARシグナル系による新規転写因子による抑制の分子機構を明らかとした。神経上皮細胞の運命決定におけるaPKC-PAR系の具体的な役割の解析の準備を進めた。
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