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2010 年度 実績報告書

成体型神経回路へのリモデリングと一生を通した維持機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 22247034
研究機関京都大学

研究代表者

上村 匡  京都大学, 生命科学研究科, 教授 (80213396)

キーワード神経回路 / リモデリング / 神経変性 / 次世代シーケンサー / ショウジョウバエ
研究概要

これまでに我々は、ショウジョウバエ末梢神経系のdendritic arborization(da)neuronの一部の細胞が蛹期に大規模な樹状突起リモデリングを起こし、その後成虫の一生を通してその突起パターンを維持することを示した(Shimono et al.,2009)。さらにこの系を用いて、リモデリングあるいは維持の機構に異常を生じる突然変異を網羅的に探索するために、モザイク解析法を改良し、効率よくda neuronを突然変異のホモ接合体にできる系統を作製した。我々はこの方法を用いて、ストックセンターに維持されている約1,500系統のトランスポゾン挿入変異体のコレクションをスクリーニングした。その結果、樹状突起のリモデリングあるいは維持の過程に異常を示す変異体を分離できたが、その中の複数の変異体の表現型はトランスポゾンの挿入ではなく、バックグラウンド変異に起因することが明らかとなった。
それらの変異系統の原因遺伝子を迅速に同定するために、我々は全ゲノム配列を決定しその情報を解析した。まず次世代シーケンサーを用いて、3系統の変異体のヘテロ接合体の全ゲノム配列を決定し、データベース上のゲノム配列をレファレンスとして多型を抽出した。次に、各変異体系統間での多型のリストを比較することで、それぞれの系統に固有の多型を同定した。この中でコーディングシーケンス(CDS)内の変異に絞り込んで調べたところ、3系統のうち2系統については、フレームシフトを引き起こす数塩基以下の欠失がそれぞれ1つずつ存在することが分かった。このうち1系統については、トランスジーンの発現により表現型がレスキューされたため、原因遺伝子であると結論した。CDS内にその系統固有の多型を検出できなかったものについては、イントロン内やスプライシングサイトの変異を探索し、原因遺伝子の絞り込みを試みている。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2011

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] 神経細胞樹状突起パターンのリモデリングと維持を支える分子機構の解明2011

    • 著者名/発表者名
      下野耕平
    • 学会等名
      新学術「ゲノム支援」拡大班会議
    • 発表場所
      新大阪ワシントンホテルプラザ
    • 年月日
      20111217-18
  • [学会発表] In Vivo Roles of the Drosophila Homolog of ALS2 Gene2011

    • 著者名/発表者名
      Yuta Takayama
    • 学会等名
      the 1st Asia-Pacific Drosophila Research Conference
    • 発表場所
      Taipei
    • 年月日
      20110522-25
  • [学会発表] Hunting for Genes that Regulate Remodeling and Life-long Maintenance of Dendritic Arbor2011

    • 著者名/発表者名
      Kohei Shimono
    • 学会等名
      the 1st Asia-Pacific Drosophila Research Conference
    • 発表場所
      Taipei
    • 年月日
      20110522-25

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公開日: 2013-06-26  

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