研究課題
これまで5年間の研究実績に基づき,共同研究者とアジア地域でダイズ研究を行っているインド,インドネシア,中国,韓国の研究者5名を招き,「モンスーンアジアにおけるダイズの収量ポテンシャル向上に向けた国際シンポジウム(International Symposium on Improvement of Soybean Yield Potential in the Monsoon Asia)を京都大学で開催した。会期は12月1日~12月3日で,第1日目には海外の研究者を中心に7課題,第2日目には国内の研究者を中心に9課題の講演発表を行い,アジア地域におけるダイズの収量性向上戦略について質疑応答を行った。最終日には京都府農林水産技術センター,丹波黒栽培地域のフィールドツアーを実施した。繰り越した研究課題の試験として,早晩性の異るダイズ品種の晩播栽培適性の比較を行った。試験には,生態型(早晩性)の異なるダイズ品種エンレイ(生態型II c),サチユタカ(生態型Ⅲc),フクユタカ(生態型Ⅳc)の3品種を供試して栽培を行った.子実収量は,両年ともに早生品種に比べ晩生品種で,疎植区に比べ密植区で高くなった.晩生品種フクユタカの密植区では,10a当たり収量が両年ともに400kgを越え,安定した収量を得ることができた.また2014年は2013年に比べ日照時間が短かったにもかかわらず高い収量を得ることができたのは,分枝によって多くの莢数を確保したことによると考えられた.山陽地域におけるダイズの晩播栽培では,早生品種よりも晩生品種を播種することで栄養成長量を高めることができ,それにより多くの莢数を確保することで,子実収量を安定的に向上できることが明らかとなった.さらに,栽植密度を密植にすることにより単位面積当たりの物質生産量を高め,子実収量をさらに向上することが可能であると推察された.
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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