研究課題/領域番号 |
22248020
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
土川 覚 名古屋大学, 生命農学研究科, 教授 (30227417)
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研究分担者 |
岡田 英史 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (40221840)
藤本 高明 鳥取大学, 農学部, 准教授 (40446331)
山本 浩之 名古屋大学, 生命農学研究科, 教授 (50210555)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | 林学 / バイオマス / 農業工学 / 計測工学 / 応用光学・量子光工学 / 非破壊計測 |
研究概要 |
本研究では、時間飛行近赤外(TOF-NIR)デンシトメトリという新奇の分光学的手法を創出し、これに基づいた非破壊木材材質計測手法を確立することを目指した。ピコ秒オーダの極短時間パルスレーザ光を木材に照射し、透過光の時間変動(時間プロフィル)を詳細に観察する計測システムを開発するとともに、透過光変動に及ぼす木材材質の影響を光拡散方程式の逆問題的解法によって記述し、得られた吸収係数・散乱係数等から各種材質を非破壊で推定することを試みた。 ベイマツまさ目板への照射位置を移動させながら測定を行い、照射部位による光伝播の違いを検討した。光伝搬を記述する各光学パラメータとX線デンシトメータによる木材密度との関連を調べた。早材部に比べ晩材部では、透過光強度ピーク値の減少やピーク時間の遅れが確認できた。木材密度の増加に伴い、透過光パルスピーク値およびパルス波形面積は減少し、ピーク時間の遅れおよび半値幅の増加が確認できた。このことから、木材密度が増加すると光路長が延伸し、光が材内で吸収されやすくなることが示唆された。 上記の試料を飽水状態にし、室内に自然放置させながら同様の実験を行った。恒率乾燥段階では、含水率の減少に伴い吸収係数、散乱係数ともに減少した。減率段階においては、含水率の減少に伴い散乱係数が増加した。吸収係数・散乱係数の動向は試料表層部および内部における水分の存在状況と密接に関わっていることが明らかになった。 上記の結果に基づいて、透過光時間プロフィルを説明変数とする多変量解析を行い、含水率の推定を行った結果、従来の近赤外反射スペクトルを説明変数にした場合よりも高精度で含水率が予測できることが明らかになった。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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