研究課題/領域番号 |
22249019
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
中路 重之 弘前大学, 大学院・医学研究科, 教授 (10192220)
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研究分担者 |
梅田 孝 弘前大学, 大学院・医学研究科, 准教授 (50311535)
高橋 一平 弘前大学, 大学院・医学研究科, 講師 (70400132)
松坂 方士 弘前大学, 大学院・医学研究科, 助教 (70431434)
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キーワード | 腸内細菌 / 健康度 / 疫学研究 / T-RFLP法 / ライフスタイル / OUT / 疫学研究 / Nagashima法 |
研究概要 |
平成23年度岩木健康増進プロジェクト参加者解析対象者400名(男性150名、女性250名)を対象に腸内菌叢の把握を試み、ライフスタイル・健康指標との関係を検討した。腸内細菌叢の測定にはターミナルRFLP解析を応用したNagashima法を用いた。本法ではほぼ同じサイズのフラグメント長のものを"OTU"化し、各系統分類群に大まかな相対比として把握できる。 その結果、加齢や生活習慣・健康指標と各OTUとの間に以下のような一定の関連が示唆された。 (1)加齢で増加:OTU657,990→腸年齢の推定に役立つ可能性あり。 (2)呼気水素高値の群で増加し、呼気メタン高値の群で減少:OTU940→大腸における炭水化物の分解に関与し、かつ古細菌と拮抗する立場の菌か。 (3)呼気アセトン高値の群で増加:OTU949 (4)一秒率高値(肺機能)の群で増加:OTU110 (5)穀類摂取が多い群で増加:OTU124→穀類分解に関与する菌か。 (6)ミルク、乳製品摂取が多い群で増加:OTU919→乳糖分解に関与する菌か。 (7)睡眠障害がある群で増加:OTU124→睡眠障害に何らかの関連ありか。 (8)肥満、糖尿病、喫煙、飲酒、運動、アレルギー(皮膚、鼻、呼吸器など)、MANO指数(全体的健康度)とは強い関連は見られなかった。 平成23年度の調査結果は今後のデータベースとして使用することが期待される。また、平成22年度の結果と比較すると、相違する部分もみられ平成24年度にはその検証作業も必要である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初予定された研究計画のうち、時期的なものは順調であるが、予定測定項目の測定が少し不足している。
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今後の研究の推進方策 |
研究推進母体と協力組織・対象者の関係は良好であり、次年度からも順調に研究は遂行できると考えられる。 予定測定項目の測定が少し不足しているので、次年度は遺漏なきようこれを実施する。
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