研究課題/領域番号 |
22249031
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研究種目 |
基盤研究(A)
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
三嶋 理晃 京都大学, 医学研究科, 教授 (60190625)
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研究分担者 |
新実 彰男 京都大学, 医学研究科, 准教授 (30252513)
平井 豊博 京都大学, 医学研究科, 講師 (20359805)
室 繁郎 京都大学, 医学研究科, 院内講師 (60344454)
松本 久子 京都大学, 医学研究科, 助教 (60359809)
星野 勇馬 京都大学, 医学研究科, 助教 (00378746)
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キーワード | 疾患特異的iPS / 肺胞上皮細胞 / 特発性間質性肺炎 / 若年性肺気腫 / リンパ脈管筋腫症 / Birt-Hogg-Dube症候群 |
研究概要 |
(iPS細胞から様々な疾患関連の細胞種への分化誘導因子の同定) マウスiPS細胞を用い、ES細胞の既報に基づき、肺胞II型上皮細胞の分化誘導を試みた。胚様体形成後、無血清培地下で培養することにより、サーファクタント蛋白SP-C発現が亢進し、肺胞II型上皮細胞の分化が促進された。内胚葉への分化を促進するactivin Aの添加では、有意なSP-C発現の亢進は認めなかった。またiPS細胞の単層培養ではII型上皮細胞への分化促進は見られなかった。 以下の方法で樹立したヒトiPS細胞を用いて、同様な検討を行った。マウス細胞と同様に胚葉体形成後、無血清培地下に置くことで、有意なSP-C発現亢進を認めた。 一方効率的な肺胞II型上皮細胞選別法として、ヒトiPS細胞のSP-Cプロモータに薬剤耐性遺伝子を導入する方法を試みた。これにより、iPS由来のSP-C産生細胞を単離することが可能となった。 (疾患症例、薬剤・放射性肺障害患者からのiPS細胞作成~バンク作り) 間質性肺炎25例、喘息及びCOPDを有する肺癌4症例、及び対照としてこれらの疾患を有しない肺癌6症例、計25例より、同意取得の上、外科的肺生検若しくは肺切除術の際に皮膚及び肺組織を採取し、線維芽細胞株を樹立した。うち5例(それぞれ肺及び皮膚由来、計10検体)において疾患iPS細胞を樹立した。得られたiPS細胞は、コロニーの性状及びtransgene silencingをもとに品質管理を行い凍結保存した。稀少疾患LAM及びBirt-Hogg-Dube症候群の症例に関しては、順天堂大学呼吸器内科との共同研究として進めるべく、倫理委員会への申請作業を行った。
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