研究分担者 |
阿部 学 新潟大学, 脳研究所, 准教授 (10334674)
桑野 良三 新潟大学, 脳研究所, 教授 (20111734)
小野寺 理 新潟大学, 脳研究所, 教授 (20303167)
柿田 明美 新潟大学, 脳研究所, 教授 (80281012)
佐藤 俊哉 新潟大学, 脳研究所, 助教 (90359703)
|
研究概要 |
平成25年6月7日現在我々は,ALSの病態機序としてTDP-43の核から喪失により,核内小体構成蛋白であるSMNの減少が生じ,その結果として生じる核内小体の機能異常が運動神経細胞死に関与している,との仮説をたて,これを検証することを目標とした.そのため,TDP-43の喪失による、培養細胞系,及び患者組織における核内小体の形態について検討した.培養細胞系および患者剖検組織における生化学的解析として,特にTDP-43の減少が核内小体の数に与える影響を検討した.TDP-43を減少させる方法としてはRNAiの手法を用い,培養細胞系にて検討を行った.核内小体のマーカーとして,核内小体であるCajal小体のマーカーとしてcoilin,SMN小体のマーカーとしてSMN, Gem小体のマーカーとしてGeminを対象とし,免疫組織化学法にて解析を加え,これらの数が減少することを確認した.さらにTDP-43変異を有するFALS,さらにSALS患者の残存神経細胞において,同様に核内小体(Cajal小体,SMN小体,Gem小体)の検討を行い,Cajal小体SMN小体,Gem小体が減少していることを見いだした.またGem小体の減少はUsnRNAの減少をきたすことが知られているので,これを検討した.その結果ALS患者での罹患組織ではU12snRNAの減少を認めた.このことからU11/12の成熟障害を示した.
|