研究課題/領域番号 |
22249038
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
森 昌朋 群馬大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (80174382)
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研究分担者 |
矢田 俊彦 自治医科大学, 医学部, 教授 (60166527)
岡田 秀一 群馬大学, 医学部, 講師 (20260474)
山田 正信 群馬大学, 医学部, 講師 (90261833)
橋本 貢士 群馬大学, 大学院・医学系研究科, 助教 (30396642)
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キーワード | ネスファチン-1 / アピトサイトカイン / 遺伝子 / メラノコルチン受容体 / リン酸化CRE結合蛋白(p-CREB) / 摂食抑制 / 膵β細胞 / 視床下部 |
研究概要 |
摂食抑制ペプチドであるネスファチン-1の受容体をクローニングし、その臨床応用を目指すため、ネスファチン-1受容体による組織特異的シグナル伝達機構の解明を研究目的とした。ネスファチン-1はマウス視床下部単離ニューロンにおいて細胞内カルシウムを増加させ、膵島および膵β細胞系培養細胞にてブドウ糖依存性にインスリン分泌を惹起するが、その詳細な細胞内シグナル伝達経路は未だ不明である。種々の神経系培養細胞に既知のシグナル応答配列を付加したルシフェラーゼレポーターを遺伝子導入し、ネスファチン-1添加によるレポーター活性を測定したところ、マウス神経芽細胞腫由来のMNB細胞においてcAMP応答配列(CRE)レポーターの活性増強を認めた。メラノコルチン受容体のantagonistであるSHU19119を添加するとこのCREレポーターの活性化は消失した。さらにネスファチン-1はMNB細胞内のリン酸化CRE結合蛋白(p-CREB)を増加させたが、細胞内cAMPの増加は認めなかった。各種リン酸化酵素(キナーゼ)阻害薬を用いた実験により、MAPキナーゼ(MAPK)阻害薬およびL型カルシウムチャネル阻害薬によりネスファチン-1によるCREBリン酸化反応が消失することが判明した。一方、膵β細胞系培養細胞ではp-CREBはネスファチン-1濃度依存的に減少した。以上からネスファチン-1はMNB細胞においてMAPKもしくはL型カルシウムチャネルの作用を介してp-CREBを増加させると考えられる。膵β細胞ではネスファチン-1は中枢神経系とは異なるシグナル伝達経路を利用する可能性が示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究計画に基づいて研究を遂行し、その結果を適宜学会などで発表している。
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今後の研究の推進方策 |
組織特異的なネスファチン-1受容体を同定し、それらの遺伝子改変動物(ノックアウトマウス)を樹立していく。
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