研究課題/領域番号 |
22249060
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
小倉 裕司 大阪大学, 医学系研究科, 講師 (70301265)
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研究分担者 |
鍬形 安行 大阪大学, 医学系研究科, 准教授 (50273678)
松本 直也 大阪大学, 医学部附属病院, 助教 (50359808)
田崎 修 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (90346221)
入澤 太郎 大阪大学, 医学部附属病院, 特任助教(常勤) (50379202)
田原 憲一 大阪大学, 医学部附属病院, 特任助教(常勤) (30570361)
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キーワード | 侵襲 / 多臓器障害 / 血管内皮 / 細胞移植 / 骨髄由来単核球細胞 / 骨髄間質細胞 / 血管内皮前駆細胞 / 再生治療 |
研究概要 |
本研究では、侵襲時再生応答からみた新たな治療戦略として、血管内皮修復・再生効果をもつ細胞移植法を解明するために、以下の3点に目標を絞り実施する。(1)重症外傷、熱傷、敗血症、出血性ショックの異なる侵襲モデルにおいて、血管内皮傷害と骨髄機能を含めた血管内皮再生応答を経時的に評価する。(2)各侵襲モデルにおいて、血管内皮修復・再生治療として血管内皮前駆細胞、骨髄間質細胞、骨髄由来単核球細胞の血管内移植を行い、各細胞移植法の有効性(生存率など)を比較検討する。(3)特に、血管内皮における再生応答遺伝子の発現と各血管内細胞移植による変化をマイクロアレー法を用いて明らかにする。平成23年度は、重症外傷、熱傷、敗血症、出血性ショックの各侵襲モデルにおける再生応答に関する研究を進め、各侵襲モデルにおいて有効性が期待できる経血管内細胞移植による各種再生治療が血管内皮の修復・再生を促進して臓器障害を軽減するか、生存率を改善するか、比較検討を進めた。敗血症モデルにおける骨髄間質細胞の血管内細胞移植が、生存率を有意に改善することが明らかとなり、メカニズムを詳細に検討した。特に、内皮細胞培養系における骨髄間質細胞移植の効果に注目し、現在評価中である。また、開発を進めた外傷モデル(クラッシュ症候群)において抗HMGB1抗体の有効性を証明し、論文を作成した。平成24年度は、引き続き敗血症モデルにおける骨髄間質細胞の血管内細胞移植の効果発現メカニズムを解明するとともに、各侵襲モデルにおける各細胞移植法の有効性(生存率など)を比較検討する予定である。また、多臓器障害発症時の再生応答遺伝子の発現に関する研究を進め、骨髄間質細胞の血管内移植群において、血管内皮および各臓器で発現の増強または低下する遺伝子をマイクロアレー法で同定、解析する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
敗血症モデルにおける骨髄間質細胞移植の有用性が明らかとなり、そのメカニズムの解明を詳細に進めているため。当初の計画にはなかった内皮細胞培養系における骨髄間質細胞移植の効果を現在評価中であり、解析にある程度の時間を要する。
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今後の研究の推進方策 |
敗血症モデルにおける骨髄間質細胞移植の有用性が明らかとなり、今後の臨床応用も視野に入れ、そのメカニズムの解朋に焦点を当てて進める。他のモデルにおける細胞移植の有用性の評価も並行して進める。
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