研究課題/領域番号 |
22249069
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
森山 美知子 広島大学, 大学院・保健学研究科, 教授 (80264977)
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研究分担者 |
吉田 俊子 宮城大学, 看護学部, 教授 (60325933)
中島 直樹 九州大学, 大学病院, 准教授 (60325529)
岡 美智代 群馬大学, 医学部, 教授 (10312729)
木原 康樹 広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (40214853)
鴨打 正浩 九州大学, 大学病院, 助教 (80346783)
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キーワード | 慢性病看護学 / 慢性疾患 / 疾病管理 / アルゴリズム |
研究概要 |
慢性疾患患者のケアの連続性を確保し、個人のもつリスク特性に応じた医療/介護資源の適正配分(=ケアコーディネーション)の階層化ロジックをもって、エビデンスに基づいた有効なケアを提供する「慢性疾患ケア提供モデル」を構築し、実践応用することを目的に、今年度は、以下を行った。 (1)疾病管理ロジックの構築(平成22年度からの継続)(脳梗塞、糖尿病腎症、虚血性心疾患、慢性心不全)全体の疾患に共通する以下の構築を行った。 (1)合併症/併存症・心理社会的リスク特性のロジックの構築 (2)階層度切替えポイント、変化するデータによる治療やケアの組み合わせの判断基準の作成 (3)セルフマネジメント教育+ケアコーディネーション提供のロジックの構築 (4)ケアコーディネーション提供ロジックの構築 重症度や各種データ等から、医療資源や介護資源のサービスを組み合す基準を作成した。 (2)看護師への教育プログラムの作成 教育プログラムについて、疾病管理概論、各疾患の療養指導の基本、面接方法や電話介入方法、行動変容理論などについてe-learningを構築した。 (3)構築したロジックの試験運用(机上テスト)とシステム開発 (1)で構築した内容について、各疾患20人に対して(合計80人)、構築したロジックの紙媒体を用いて、各患者の過去1年半の診療記録を遡り、構築した内容が妥当か否かを検討し、その結果を基にパスを修正し、疾病管理パスについてITシステムを構築した。紙媒体による試験では、おおむね内容は妥当であった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
IT化の方法について検討の必要が生じたため、新しい方法論の検討に時間を要した。また、分担研究者に東日本大震災での影響があったこと、及びパスロジックの構築の方向性の検討に時間を要した。さらに、e-learningでは内容が計画したよりも盛りだくさんになり、撮影や作成に時間を要しているため。
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今後の研究の推進方策 |
早急に新しい方法論でのIT化を完成させ(おおむね終了している。)、臨床での実証実験に入る。この臨床実験では少数の患者に対してパスを適用し、その結果に基づいてパスシステムに変更を加え、平成24年度後半からは本実施に入る計画である。前半に作業を集中して行い、計画に沿うように実施する。また、e-learningを用いた看護師への教育も4月末から実施予定である。
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