研究課題/領域番号 |
22251006
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
小泉 政利 東北大学, 大学院・文学研究科, 准教授 (10275597)
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研究分担者 |
八杉 佳穂 国立民族学博物館, 民族文化研究部, 教授 (20150063)
行場 次郎 東北大学, 大学院・文学研究科, 教授 (50142899)
坂本 勉 九州大学, 大学院・人文科学研究院, 教授 (10215650)
玉岡 賀津雄 名古屋大学, 国際言語文化研究科, 教授 (70227263)
酒井 弘 広島大学, 大学院・教育学研究科, 教授 (50274030)
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キーワード | 言語学 / 外国語 / 実験系心理学 / 認知科学 / 神経科学 |
研究概要 |
言語の理解や産出の際に、主語が目的語に先行するSO語順がその逆のOS語順に比べて処理負荷が低く母語話者に好まれる傾向があることが、これまでの研究で分かっている(SO語順選好)。しかし、従来の文処理研究は全て英語のようにSO語順を基本語順にもつSO型言語を対象にしているため、SO語順選好が個別言語の基本語順を反映したものなのか、あるいは人間のより普遍的な認知特性を反映したものなのかが分からない。この2つの要因の影響を峻別するためにはOS語順を基本語順に持つOS型言語で検証を行う必要がある。そこで、本研究では、VOS語順を基本語順にもつカクチケル語(中米グアテマラで話されているマヤ諸語のひとつ)の理解と産出の過程をフィールド言語心理学の手法によって多角的に検証し、語順選好の背後にある要因を明らかにして、言語を司る認知機構の解明に貢献することを目指す。 基盤研究(S)に採択されて本交付金(基盤研究(A))を辞退することとなったため、本交付金による研究期間は22年4月から5月までの二ヶ月間であった。その間の研究実績の概要は次の通りである。 1. 先行研究を再調査し研究計画の妥当性を再検討する作業を開始した。 2. 22年4月初旬にグアテマラを訪問し、調査対象地域の視察ならびに現地協力機関への協力依頼を行った。 3. 4月のグアテマラ滞在中に、カクチケル語母語話者の協力を得て、22年9月に行う予備実験の刺激文を作成し、帰国後に修正を加えて、予備実験用の実験プログラムを作成した。
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