研究課題/領域番号 |
22252004
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研究機関 | 東京外国語大学 |
研究代表者 |
渡邊 啓貴 東京外国語大学, 大学院・総合国際学研究院, 教授 (80150100)
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研究分担者 |
坂井 一成 神戸大学, 国際文化学研究科, 准教授 (60313350)
森井 裕一 東京大学, 総合文化研究科, 准教授 (00284935)
佐々木 卓也 立教大学, 法学部, 教授 (60202090)
羽場 久美子 青山学院大学, 国際政治経済学部, 教授 (70147007)
斎藤 嘉臣 金沢大学, 法学系, 准教授 (10402950)
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キーワード | 安全保障 / 戦略 / 文化 / EU / 危機管理活動 |
研究概要 |
2年目の本年は、安全保障・戦略文化が各国に与える影響について、それぞれの担当地域の研究を深めていくことに努めた。特に、各自はそれぞれの担当国・地域での独自の方法論・アプローチで模索することになったが、その成果については、統一した結果はまだできていない。 その意味では、それぞれの分担者の研究進捗具合にばらつきがみられ、全員がEU危機管理活動の政策決定そのものの研究にまで至ったわけではなかったが、代表者と分担者全員(佐々木氏は執筆が連続するので執筆資格がなかったので外れたが)が日本国際政治学会の機関誌167号「安全保障、戦略文化の比較研究」(代表者渡邊の責任編集号)に執筆した。このテーマでの特集号は本学会では初めての試みであり、画期的なことであった。日本の学界全体にとっても資するところが大きかったと確信している。 本特集号の中では、この分野での幾つかのアプローチ、つまり歴史的アプローチ、言説分析、コンストラクティブアプローチなどによる研究業績の寄稿があった。アプローチのカテゴリーとその特徴についての共通認識を達成することができた。 今後研究分担者の研究対象分野・地域によってどのようなアプローチをしていくか、また、新しいアプローチがあるか検討していく。 他方で各研究分担者はそれぞれの担当地域を訪問し、情報収集、専門家たちとの意見交換を行った。渡邊は主にフランスで、パリ政治学院、IRISなどを訪問、羽場は、東欧、ブリュッセル、佐々木はアメリカ、森井はドイツ、坂井、五月女、斎藤も北欧・イギリス・ベルギーなどを訪問した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
2年目で基本研究を進めたが、日本国際政治学会機関誌に執筆する機会があり、研究分担者は当面の成果をまとめることができたため、次年度の研究の完成に予想以上に近づくことができた。
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今後の研究の推進方策 |
今後さらに研究会を重ね、討議を深め、もう一歩発展させた研究成果を、今度は研究に関する書籍として出版する予定である。とくに方法論上のバラつきが研究分担者の間で大きく、この点での統一的なアプローチの確立の必要がある。今年は海外からの研究者の招聘を昨年以上に計画し、こうした点での研究の発展を先ず図る。その上で個別地域やイシューについてのアプローチを分担者の間で詰めていきたい。
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