研究課題/領域番号 |
22252006
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応募区分 | 海外学術 |
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
澤村 信英 大阪大学, 人間科学研究科, 教授 (30294599)
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研究分担者 |
馬場 卓也 広島大学, 国際協力研究科, 教授 (00335720)
吉田 和浩 広島大学, 教育開発国際協力研究センター, 教授 (70432672)
櫻井 里穂 広島大学, 教育開発国際協力研究センター, 准教授 (50509354)
小澤 大成 鳴門教育大学, 学校教育研究科, 教授 (60253241)
小野 由美子 鳴門教育大学, 学校教育研究科, 教授 (20177273)
高橋 真央 甲南女子大学, 文学部, 講師 (50401609)
内海 成治 京都女子大学, 発達教育学部, 教授 (80283711)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | 教育学 / アフリカ / 社会学 / 教育開発 / 学校教育 |
研究概要 |
サブサハラ・アフリカ諸国においても、「国家」レベルの教育機会の拡大は急速に図られつつあるが、提供される教育の質的側面においては、いまだ課題が多い。すなわち、学校へのアクセスの改善(量的拡大)ばかりが注視され、「個人」にとっての教育の役割や意味/価値について、十分な検討がなされてこなかった。 本研究では、東・南部アフリカ6か国を取り上げ、ミクロな質的な分析を小学校レベルで行う。外的・内的要因により変容するコミュニティ(生活世界)とその中での学校教育の位置づけについて、特に両者の相互作用に注目し、学校教育のあり方を多面的に考察し、直面する課題の解決策、コミュニティ支援モデルを探索する。 本年度は、それぞれのコミュニティにおける学校の現状や課題を抽出し、その構造と特質を分析した。そして、研究の成果をコミュニティ開発支援の実践に結び付けていくため、その最適支援モデルを検討した。その際、地域住民の自助努力、自主性をいかに有効に支援するかに留意した。これまでの研究成果は、随時、国内外の学会で発表した。 具体的には、次の事項を実施した。(1)全体研究会議の開催(比較教育学会年次大会を活用)、(2)現地本格調査(大学院生等との共同研究の実施)、(3)公開シンポジウムの開催(アフリカ教育研究フォーラムのセッションとして実施)、(4)国内学会における成果発表(アフリカ学会、比較教育学会、国際開発学会など)、(5)国際開発学会における研究発表(全米比較国際教育学会、英国エジンバラ大学アフリカ研究学術大会など)、(6)研究論文等の公表(関係の学術雑誌)。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本格的な現地調査をほぼ計画どおり実施し、対象国の小学校において質的調査、分析を行った。これまでの研究成果を国内外の学会において発表し、研究論文を公表あるいは投稿し、具体的な実績を出すことができた。特に『ケニアの教育と開発―アフリカ教育研究のダイナミズム―』を出版助成を得て商業出版できたことは、成果として小さくない。
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今後の研究の推進方策 |
これまでの研究成果を踏まえ、あらたな研究の視点として有望な事項については補足調査、あるいは南スーダンなどの近隣国での追加的フィールドワークを行い、全体の目標である国際比較フィールドワークの成果を出したい。研究成果の公表については、論文投稿を中心に引き続き行う。最終的な研究成果を精選し、商業出版として『アフリカの生活世界と学校教育(仮)』の刊行を目指したい。
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