研究課題
本年度は、本プロジェクトで開発を進めた吹雪自動システムを、国内では新潟県の弥彦山、北海道の新得、国外ではフランスの研究者の協力のもとアルプスのラクブラン峠、またデンマークとオランダの研究機関と共同でグリーンランドで、長期間にわたる吹雪の自動観測を行った。南極においても昭和基地近傍で氷床上のS16地点にも設置し、約3カ月にわたる吹雪観測に成功した。このほか、フランスの氷河地球物理学研究所(LGGE)は南極観測基地ラルセン氷河上でスノーパーティクルカウンター(SPC)と併用して観測タワーで吹雪フラックスの鉛直分布を、また英国の南極観測局(BAS)はこれもSPCを併用して測定機器を砕氷船に設置して南極海の棚氷を周回し極域の海塩エアロゾルの供給源としての吹雪の寄与の測定を行った。一方、氷床上での積雪再配分量を評価する目的で、メソスケール気象モデルWRFで南極氷床上における気温、風向・風速、降水量等の気象要素の時系列変化を計算し、このデータに基づいて吹雪の収束と発散量を求めた。そして研究代表者が2000年に南極みずほ基地で約2ヵ月間にわたり実施した吹雪の観測結果との比較を行った。また3月には、風洞から建物周辺、北海道そして南極に至る吹雪のほか、飛砂、火山性粉体などの空気中の粒子輸送、さらには雪崩、土石流に至る各種の粒状体のダイナミクスを扱う雪氷、火山、機械、土木、数理科学分野の研究者約20名を招へいし、ワークショップ(Powders and Grains in Nature)を名古屋大学で開催した。
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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寒地技術論文集2013
巻: 2013 ページ: 59-64
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