研究課題/領域番号 |
22253005
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応募区分 | 海外学術 |
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
中川 光弘 北海道大学, 大学院・理学研究院, 教授 (50217684)
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研究分担者 |
高橋 浩晃 北海道大学, 大学院・理学研究院, 准教授 (30301930)
宮町 宏樹 鹿児島大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (30182041)
松島 健 九州大学, 大学院・理学研究院, 准教授 (40222301)
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キーワード | 噴火機構 / 傾斜観測 / SAR / 火山性地震 / 国際研究者交流 / マグマの物質科学 / カムチャッカ / クリチェフスコヤ火山 |
研究概要 |
22年度は初年度であり、まずロシア側のカムチャッカにある火山学・地震学研究所と、今後の研究計画の細部について打ち合わせを行った。その後、対象火山であるカムチャッカ・クリチェフスコヤ火山地域において本年度の研究活動を実施した。実施内容および成果は以下のとおりである。 ○本研究の2つの柱のひとつである地球物理学的観測ための、準備に今年度は重点をおいた。まずロシア側が構築している複数の観測点を実際に視察し、重点観測点を選定した。そしてそれらの観測点において、主要な装置である傾斜計設置の準備を行い、さらにロシア側が設置している地震計などと合わせて、予察的観測を実施した。滞在期間中では、山頂火口での噴火が頻発しており、その結果、質の良いデータが得られることを確認できた。そして次年度からの本格観測の準備を行った。 ○もうひとつの柱である噴出物の物質科学的解析に関しては、現地に精通しているロシア側研究者と、広域的な踏査を行い、本格的な火山地質学的調査・試料採取が可能であることを確認した。そして一部の噴火年代の明らかな溶岩流の試料採取も行った。さらにロシア側が保有している試料についても調査を行い、一部については供与を受けることとなった。試料についてはロシアからの持ち出し手続きのために、日本への輸入には4か月以上の日数が必要なことが判明した。 ○ALOS衛星データを用いた衛星SAR干渉画像の解析を行った。予想されてはいたが、積雪および氷河地域のために、画像の解析には困難が伴うことが確認できた。GPSによる地上観測値とのデータ統合化の検討中である。
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