研究課題/領域番号 |
22253007
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
湯元 清文 九州大学, 宇宙環境研究センター, センター長 (20125686)
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研究分担者 |
吉川 顕正 九州大学, 宙空環境研究センター, 講師 (70284479)
阿部 修司 九州大学, 宙空環境研究センター, 学術研究員 (60437762)
篠原 学 鹿児島工業高等専門学校, 一般教育課, 教授 (10403982)
北村 健太郎 徳山工業高等専門学校, 機械電気工学科, 准教授 (60380549)
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キーワード | 宇宙天気 / 極域擾乱 / 赤道域ネットワーク / 物質・流入過程 / 宙空環境変動 / 環太平洋地磁気ネットワーク観測 / 太陽風変動 / IHY/CAWSES |
研究概要 |
本研究の目的は、超高層大気中を流れる大規模電流系の短期的・長期的変動を調査し、太陽地球系における太陽圏-磁気圏-電離圏-大気圏結合過程を定量的に理解することである。この目的を達成するため以下の研究計画・方法に従った海外学術調査を行った(1)赤道ジェット電流を含む電離圏グローバルSq電流系が導出できるリアルタイム観測データを取得するための、既存のMAGDAS(210度磁気子午線域、96度磁気子午線域、磁気赤道域、電離圏電場観測レーダー観測点の再整備・強化。(2)この観測データに基づく、太陽地球系における太陽圏-磁気圏-電離圏-大気圏結合過程を定量的に理解するための解析研究の実施。(3)得られた研究成果を広く公開。 2年目の平成23年度は、相手国の海外共同研究者の協力を得て、研究代表者の湯元と分担者の吉川、阿部(九大)、篠原(鹿児島高専)、北村(徳山高専)と研究協力者の技術職員1名、大学院生5名が中心になって、全球的規模のMAGDASリアルタイムデータ収集及び電離圏レーダー観測網(Yumoto et al., 2006, 2007, 2008)の追加・再整備のための海外観測を継続実施した。本研究の研究観測を実行するための年次計画として、先ず、既存の210度磁気子午線域、磁気赤道域の40観測点とアフリカ96度磁気子午線沿いの10観測点において、非常に微弱な磁場環境を精密に計測できるMAGDAS磁力計の保守整備と新設を実施した。また、210度磁気子午線沿いのカムチャッカ、篠栗、フィリピンの電離層電場レーダーの保守点検を実施した。上記観測点で得られたデータの解析から、グローバルな電離層Sq電流の太陽活動度(F10.7)、季節、月齢、地方時依存性が定量的に解明できた。これらの成果はAOGS,ISWI等の国際会議で発表し、JGR等の国際誌に掲載することができた(13.研究発表参照)
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ほぼ計画通りの研究を遂行し、研究成果の学術論文への掲載も予想を上回るペースで行われている。 但し、相手方との調整に滞りが生じたためペルーに設置する予定であった電離層電場レーダーを23年度内に設置することはできなかった。
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今後の研究の推進方策 |
最終年度である24年度の計画は予定通り遂行する。また、23年度に設置できなかった電離層レーダーについては本年度の早い時期に設置を行い、全体の計画に影響がないよう進めていく予定である。
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