研究課題
1.COINSコンパイラの最適化器の時相論理による生成前年度に引き続き,COINSコンパイラの低水準中間表現に対し,双方向時相論理でかつ自由変数を持つCTL-FVを用いて最適化のパターンと変換を記述し,そこからCOINS上で動作する最適化器を生成した.無用コード除去とコピー伝播について実験した.その結果,COINSに組み込まれている同種の最適化器と同程度の最適化の効果があることを確認した.しかし,時相論理により生成された最適化器の最適化時間は,COINSに組み込まれている最適化器よりかなり大きい.この点は今後の課題である.2.最適化器の高度化同じ配列を参照するロード命令を連続するように集約し,キャッシュのヒット率を向上させる部分冗長除去の応用手法を提案した.さらに,ロード命令の集約を,次元が一致するものを優先させるように拡張することによって,さらにキャッシュのヒット率を向上させるように改良した.また,要求駆動型部分冗長除去を,大域値番号付けに基づいて冗長性を発見できるように拡張することによって,変数の生存期間の伸長を抑えながら,より多くの冗長性を除去できる手法を提案した.さらに,この大域値番号付けに基づく要求駆動型部分冗長除去法を,ループの繰返し間で同じ値を保持する配列参照に適用できるように拡張することによって,スカラー置換を実現する手法を提案し,その実現を進めている.本手法によって,任意の制御構造をもつループを含め,プログラム全体に対してスカラー置換を実現することができるようになる.
24年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2012 その他
すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件) 備考 (1件)
Proc. of IEEE International Symposium on Parallel Architectures, Algorithms and Programming, PAAP'12
巻: 12 ページ: 149-156
信学技報,電子情報通信学会
巻: Vol.112,No.164 ページ: 115-119
http://coins-compiler.sourceforge.jp/ssa/index.html