研究概要 |
当該年度には,昨年度開発した位置情報自動生成のための可動式マッピング装置を改良し,操作性を向上し使いやすいインタフェースの設計を行った.また,広域な屋内領域で位置情報を作成すると仮定し,建物に一般的に使用する床材とタグとアンテナ間の通信への影響を調査し,マップを正確に作成するための適切なアンテナ距離を算出した.次に,ハイブリッドRFIDテキスタイルに関しては,昨年度のUHF帯の自動織を実現した方式を応用し,HF帯とのハイブリッド織を実現し,これまで実績のある2.45GHz帯のRFID,UHF帯,HF帯の主なRFIDタグの全ての組み合わせをハイブリッドに織り込むことを可能にした.また,ハイブリッドRFIDテキスタイルを利用した異なる移動体の位置情報の検出の実験を2.45GHz帯,UHF帯のRFIDテキスタイルをハイブリッドに床に敷設し,車椅子に粒度の細かい位置情報が検出できる2.45GHzのリーダーをとりつけ,人に粒度の粗いエリア情報が検出できるUHFリーダーを携帯し,ハイブリッドに位置情報を検出試験を行った.これにより,電波干渉の問題なく,2種類の電波タグの読み取りが可能であることを確認し,必要な粒度をRFIDテキスタイルの加工により作成することで多様な位置情報検出用途に素材の使用可能性についての知見を得る事ができた.
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