学際的学問分野のＢＯＫ策定を事例とした知の創成と検証支援システムの研究・開発

2012 年度 実績報告書

• 研究課題/領域番号: 22300036
• 研究機関: 青山学院大学
• 研究代表者: 増永 良文 青山学院大学, 社会情報学部, 教授 (70006261)
• 研究分担者: 正村 俊之 東北大学, 文学研究科, 教授 (00209420) ; 伊藤 一成 青山学院大学, 社会情報学部, 准教授 (20406812) ; 伊藤 守 早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 教授 (30232474) ; 石田 博之 青山学院大学, 社会情報学部, 教授 (30555173) ; 清水 康司 青山学院大学, 社会情報学部, 教授 (60286226) ; 長田 博泰 札幌学院大学, その他部局等, その他 (70000875) ; 矢吹 太朗 千葉工業大学, 公私立大学の部局等, 准教授 (70383510) ; 高橋 徹 中央大学, 法学部, 教授 (80316231) ; 千葉 正喜 札幌学院大学, 社会情報学部, 教授 (90000885) ; 森田 武史 青山学院大学, 社会情報学部, 助手 (50590171)
• 研究期間 (年度): 2010-04-01 – 2013-03-31
• キーワード: 社会情報学 / 知識体系 / BOK / 集合知 / Wiki / ソーシャルコンピューティング / WikiBOK / ウェブテクノロジー

研究概要

本年度は，大別して3つの研究課題を掲げて研究・開発に取り組んだ：（1）SIBOK創成支援システムの研究･開発，（2）SIBOK創成支援システムを用いたSIBOK（Social Informatics Body of Knowledge, 社会情報学の知識体系）の策定研究，（3）創成されたSIBOKの妥当性の検証研究．
（1）については，SemanticMediaWikiをベースに開発してきた知の構築支援システムWikiBOKを完成させた．（2）については，本年度は研究班全員による全体会議を5回開催して，鋭意その構築に取り組み，青山学院大学社会情報学部のカリキュラム，札幌学院大学社会情報学部のカリキュラムに基づき，それぞれのSIBOKを構築した．その結果，青山学院大学社会情報学部のSIBOKは次に示す11個のエリアから成り立っていることが明らかになった．社会情報学のBOKが明らかになったのは世界初の快挙である：1．人・組織・社会，2．地球環境と資源・エネルギー，3．ウェブ社会とビジネス，4．情報システムとプロジェクトマネジメント，5．コンピュータ・インターネットテクノロジと情報社会，6．データマネジメントと分析，7．社会情報抽出とハンドリング，8．社会システム，9．ウェブテクノロジと情報社会，10．意思決定とリスクマネジメント，11．社会とメディア．（3）については，リバースエンジニアリングの手法に基づき，コンピュータサイエンスのカリキュラム（CC2001）を参照しつつ，SIBOKの妥当性を検証する手法を開発し，概ね良好な結果を得ている．
以上から，本研究は当初の目的をほぼ達成できたと考えられる．加えて，大事なことは，「集合知」の力をSIBOK構築という問題に適用して成功し，来るべき「ソーシャルコンピューティング」の時代の先駆け的研究となりえた意義はとても大きいと言えよう．

現在までの達成度 (区分)

理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

研究成果

• [雑誌論文] WikiBOKを用いた社会情報学の知識体系構築実験 (2013)
  • 著者名/発表者名: 増永良文
  • 雑誌名: 日本データベース学会論文誌 巻: Vol.12, No.1 ページ: 6p.
  • DOI: ISSN 1883-1060
  • 査読あり
• [雑誌論文] メディア環境の変動とメディアリテラシー―震災から見られる社会情報学とは何か (2013)
  • 著者名/発表者名: 伊藤守
  • 雑誌名: 社会情報 巻: Vol.22, No.2 ページ: 7-14
  • DOI: ISSN 0917-673X
• [雑誌論文] ソーシャル・コンピューティングとは何か―技術が拓く未来 (2013)
  • 著者名/発表者名: 増永良文
  • 雑誌名: 社会情報 巻: Vol.22, No.2 ページ: 26-35
  • DOI: ISSN 0917-673X
• [雑誌論文] 震災とリスク・コミュニケーション (2013)
  • 著者名/発表者名: 正村俊之
  • 雑誌名: 社会情報 巻: Vol.22, No.2 ページ: 36-45
  • DOI: ISSN 0917-673X
• [雑誌論文] 知識体系（BOK）創成支援システムWikiBOKの研究開発 (2012)
  • 著者名/発表者名: 増永良文
  • 雑誌名: 第3回ソーシャルコンピューティングシンポジウム（SoC2012）会議録 巻: SoC2012会議録 ページ: 68-73
  • 査読あり
• [雑誌論文] Edit Conflict Resolution in WikiBOK: A Wiki-based BOK Formulation-aid System for New Disciplines (2012)
  • 著者名/発表者名: Yoshifumi Masunaga
  • 雑誌名: Proceedings of 2012 ASE/IEEE International Conference on Social Computing 巻: SocialCom2012 ページ: 210-218
  • 査読あり
• [雑誌論文] Social Computing: Its Evolving Definition and Modeling in the Context of Collective Intelligence (2012)
  • 著者名/発表者名: Yoshifumi Masunaga
  • 雑誌名: Proceedings of 2012 ASE International Conference on Social Informatics (SocialInformatics 2012) 巻: SocialInformatics2012 ページ: 314-319
  • 査読あり
• [学会発表] 知識体系のエリア自動抽出のためのユニット分類手法 (2013)
  • 著者名/発表者名: 矢吹太朗
  • 学会等名: 第5回データ工学と情報マネージメントに関するフォーラム（DEIM2013）
  • 発表場所: 磐梯熱海
  • 年月日: 20130303-20130305
• [学会発表] WikiBOKを用いた社会情報学の知識体系構築実験 (2013)
  • 著者名/発表者名: 増永良文
  • 学会等名: 第5回データ工学と情報マネージメントに関するフォーラム（DEIM2013）
  • 発表場所: 磐梯熱海
  • 年月日: 20130303-20130305
• [学会発表] Social Computing and the Development of WikiBOK (2013)
  • 著者名/発表者名: Yoshifumi Masunaga
  • 学会等名: The 7th International Conference on Ubiquitous Information Management and Communication, ACM ICUIMC (IMCOM) 2013
  • 発表場所: Kota Kinabalu, Malaysia
  • 年月日: 20130117-20130119
  • 招待講演
• [学会発表] ユニットのクラスタリングによるBOKエリア抽出
  • 著者名/発表者名: 矢吹太朗
  • 学会等名: 第3回知の創成と検証に関するシンポジウム
  • 発表場所: 札幌学院大学
• [学会発表] 日本語WikipediaからのセマンティックWebコンテンツの半自動構築
  • 著者名/発表者名: 森田武史
  • 学会等名: 第3回知の創成と検証に関するシンポジウム
  • 発表場所: 札幌学院大学
• [学会発表] 社会情報解析：概念・関係・論理からのアプローチ
  • 著者名/発表者名: 長田博康
  • 学会等名: 第3回知の創成と検証に関するシンポジウム
  • 発表場所: 札幌学院大学
• [学会発表] 集合知による知識体系構築のための意見集約手法
  • 著者名/発表者名: 矢吹太朗
  • 学会等名: 第4回ソーシャルコンピューティングシンポジウム（SoC2013）
  • 発表場所: 青山学院アスタジオ
• [図書] ソーシャルコンピューティング入門 (2013)
  • 著者名/発表者名: 増永良文
  • 総ページ数: 257
  • 出版者: サイエンス社
• [備考] Welcome to WikiBOK!
  • URL: http://wikibok.net