研究課題
基盤研究(B)
本研究の目的は、教育と創作の実用に耐えるダンスの自動振付システムを開発することである。この目的を達成するため、本研究は「データ収録→システム開発→評価実験」のサイクルを繰り返して進行させている。2010年度、まずデータ収録に関しては、8月と2月の2回、プロダンサー1名ずつの実演によるモーションデータの採取を行った。8月には、国内トップクラスの女性バレエダンサーに依頼し、クラシックバレエ古典作品の女性ヴァリエーション2曲と、研究上必要なポーズ、ステップのデータを収録、2月には、ヒップホップダンスをベースにした現代舞踊作品を創作しているプロダンサーに依頼し、ヒップホップの基本ムーブメント約50種類を収録した。次にシステム開発に関しては、タッチパネルデバイスを用いた振付合成・編集システムを試作した。具体的には、これまで開発してきたシステム"Web3D Dance Composer"の動作合成機能の柔軟性を高めた上で、インタフェースにタッチパネルを実装したものを制作した。さらに評価実験に関しては、9月に筑波大学において、改良した"Web3D Dance Composer"を用いた現代舞踊の創作実験を実施した。具体的には、8人の学生を被験者が、予め用意した40個の要素動作から5~8個の動作を選び、連結させてオリジナルのダンスシークエンスを作成し、これを元にその場で即興の実演を行う実験を行った。この評価実験によって、学習・教育用システムとしての一定以上の実用性が明らかとなり、アルゴリズムおよびシステムの改善点を洗い出すことができた。
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第15回日本バーチャルリアリティ学会大会論文集
Proceedings of the 9th ACM SIGGRAPH International Conference on Virtual Reality Continuum and its Application in Industry
ページ: 145-146