研究課題
本研究課題の目標は,主に日本における伝統的無形文化財の身体動作の情報をデジタル技術によって計測・保存し継承するとともに,蓄積された身体動作データを定量的に分析することによって,人間にとっての舞踊とは何かについて,解明しようとするものである.本年度は以下の成果を得た.(1) 2人のダンサーによる連携ダンス動作の際に,お互いの身体の向きによって,それぞれの動作にどのような変化が出るかを,モーションキャプチャの計測データを利用して解明した.結果は英文論文誌に採択された.また,「喜び」と「幸せ」という微妙に異なる感性的表現でのダンス表現における身体動作の違いを解明し国際会議で発表した.これらの研究を担当した大学院生に,これらを含む関連研究により博士学位を授与された.(2) 義務教育で必修化されたダンス教育の支援のため,教師間のピアエデュケーションを支援する手法を開発した.(3) 舞踊譜Labanotationで「能」の仕舞動作を記述しCGによるアニメーションとして再現する課題ついては,能の型(かた)の動作をLabanotationにより記述した部品として用意し,これらを時間軸上に配置することによって能の仕舞を表現することを可能にした. (4) 今までに蓄積している多くの身体動作データを検索するシステムを構築した.舞踊データのメタデータで検索し,その動作をタブレットなどで,簡単な操作により,グラフィックスを用いてアニメーション表示することを可能にした.(5) 京都祇園祭の山鉾巡行のVRによる巡行体験システムの完成度をあげ,評価を行った.特に,巡行の大きな見せ場である,交差点での辻回しの振動を計測値により再現し,体験できるようにした.この成果は国際会議で報告した.CGによる祇園祭「後祭り」山鉾巡行の再現については,国際会議でベストペーパー賞を受賞した.
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (6件) (うち査読あり 4件) 学会発表 (19件) (うち招待講演 5件)
Intenational Journal of Digital Content Technology and its Applications
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