研究課題
基盤研究(B)
平成22年度の主たる成果は以下の通りである。(1)三部モジュラリティ(ネットワーク分割の評価指標)を定義し、その効果を評価した(雑誌論文3、学会発表3,4)。(2)異種頂点ネットワークからのコミュニティ抽出手法を提案し、実際の異種頂点ネットワークに適応した(学会発表2)。(3)既存の頂点間の類似度を組み合わせることによってリンク予測手法の改良を行った(雑誌論文1)。(4)Twitterのデータをもとに、breaking newsを検出するシステムを構築した(雑誌論文2、学会発表1)(5)研究代表者が提案した2部モジュラリティを他の研究者によるものと比較し、その性質を明らかにした(雑誌論文4)。(6)2部モジュラリティを最適化するための手法を提案し、既存のアルゴリズムよりも精度が向上した(雑誌論文5)。(7)高速なコミュニティ手法であるlabel propagational gorithmが局所解に陥るのを避けるための手法を提案し、既存の実験結果よりも精度が向上した(雑誌論文6)。(8)研究代表者が以前提案した2部モジュラリティについて、社会ネットワークマイニングの特集号の一章として記した(図書1)。(9)R+igraphを用いた社会ネットワーク分析の入門について、社会ネットワークのハンドブックの一章として記した(図書2)。また平成23年度に向けて以下の研究を進めた。(10)最小記述長原理(MDL)に基づいて、コミュニティ分割とその例外の記述長和を目的関数として、それを最小化することによってn部ネットワークからのコミュニティ抽出を行った。(11)好き嫌いの関係などを表すsigned networkからコミュニティ構造を抽出するために、コミュニティの評価尺度であるNewman modularityを拡張し、その有効性を確認した。
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