• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2010 年度 実績報告書

クラウドソーシング型問題解決メカニズムの研究

研究課題

研究課題/領域番号 22300052
研究機関京都大学

研究代表者

松原 繁夫  京都大学, 情報学研究科, 准教授 (80396118)

キーワードゲーム理論 / メカニズムデザイン / 投票理論
研究概要

投票は優れた意見集約方法の一つである.近年,マルチエージェントシステム研究でも投票方式に関する議論が盛んとなり,また,実フィールドにおいても,例えば,Apacheプロジェクトにおいて,コード修正やパッケージリリースの可否が投票によって決められている
Apacheにおける投票方式の特徴は,(1)逐次参加と,(2)m票先取の可決条件である.つまり,投票者は逐次投票を行うが,投票開始直後か,投票締切が近いかといった情報を得ることができる.また,単純多数決ではなく,先にm票集めた時点で投票は終了し,提案の可決・否決が決定される.これらは,オンラインコミュニティでの意思決定に対する,(1)投票者の負荷軽減,(2)意思決定の迅速化に役立つものと考えられる
さて,あるApacheプロジェクトでは,20名程度のコミュニティで3票先取が可決条件となっている.ここで疑問となるのは意思決定の品質である.つまり,3票先取による結果が,メンバ多数の支持案と一致しているのかどうかである.仮に,メンバ全員に投票を強制するとすれば,つねに多数派の支持案に決定可能である.しかし,特にオンラインコミュニティにおいては,投票の強制は難しく,無理にそうすれば,メンバに負荷(何らかの費用)を生じさせる.つまり集合的意思決定の質と投票に要する費用とをどう釣り合わせるかという課題が存在する.この課題に対して,本稿ではモデルを用いた解析を行い,社会的余剰の観点では,選好比率が大きいときに,より注意深く可決票数mを選択する必要があることを明らかにした

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2011 2010

すべて 学会発表 (3件) 産業財産権 (1件)

  • [学会発表] 意思決定の質と費用の観点から見たオンラインコミュニティにおける投票方式の検討2011

    • 著者名/発表者名
      鍵福竜也, 松原繁夫
    • 学会等名
      情報処理学会第73回全国大会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2011-03-04
  • [学会発表] 複合webサービスに対する収益配分法の検討2010

    • 著者名/発表者名
      松原繁夫
    • 学会等名
      合同エージェントワークショップ&シンポジウム2010(JAWS-10)
    • 発表場所
      富良野
    • 年月日
      2010-10-27
  • [学会発表] 未知の選好を含む最大安定度マッチングの定式化2010

    • 著者名/発表者名
      境良太, 松原繁夫
    • 学会等名
      2010年度人工知能学会全国大会(第24回)
    • 発表場所
      長崎
    • 年月日
      2010-06-09
  • [産業財産権] オークション出品価格設定支援装置2010

    • 発明者名
      松原繁夫, 荒木博通, 小山祐子
    • 権利者名
      国立大学法人京都大学, ヤフー株式会社
    • 産業財産権番号
      特願2010-176877
    • 出願年月日
      2010-08-06

URL: 

公開日: 2012-07-19  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi