研究課題
平成25年度は、これまでに開発してきた車両間異種センサ情報協調技術の評価実験を屋外環境において実施した。本評価実験では、一方の車両からビルの壁面や路面に照射したレーザ光を、もう一方の車両のカメラで撮影し、互いの車両の3次元位置を推定した。この結果、実際の屋外の壁面や路面を対象とした場合においても、レーザレーダとカメラという異なる種類のセンサ間での情報協調が可能であり、この結果、互いの3次元位置や姿勢が推定可能であることが明らかになった。また、精度評価を実施することで、照射するレーザ点の点数が時刻とともに増加するにつれて、互いの車両の3次元位置推定精度が向上することが明らかになった。次に、レーザ光の射出方向やレーザ光が照射される交差点形状を変化させたときの3次元位置推定精度の変化を評価した。この結果、レーザ光の射出方向のバリエーションが大きくなるほど3次元位置推定精度が向上することが明らかになった。また、交差点形状は十字路よりもT字路の方が推定精度が向上することが定量的に明らかになった。本研究プロジェクトにより、異なるセンサ同士を協調することで互いの3次元情報を計測する技術を開発することができた。一方、本技術では、車両間での情報通信が必要であるため、これを必要としない新たな協調技術の開発が望まれる。そこで、平成25年度の後半では、車両間での情報通信を用いずに、一方の車両のヘッドライトの光をもう一方の車両のカメラで撮影し、その輝度変化より互いの車両間での位置情報を計算する技術を開発し、シミュレーション実験によりその有効性を確認した。これは、本研究プロジェクトによって開発してきた異種センサ協調技術の新たな研究展開の方向性と考えており、平成26年度以降、この通信を必要としない協調技術の研究を進展させていく予定である。
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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ITE Transactions on Media Technology and Applications
巻: Vol. 2, No. 2 ページ: 192-198
10.1007/978-3-642-37447-0_37
IPSJ Transactions on Computer Vision and Applications
巻: 6 ページ: (未定)
http://www.cv.nitech.ac.jp/