研究概要 |
本研究の目的は、学術論文に関連する研究者等の利用に焦点をあて、調査を通じてその実態を明らかにするとともに、大学図書館等による情報提供環境が研究者の学術論文の利用に関する期待と要求にどの程度まで応えているかどうかを確認することにある。第二年次にあたる平成23年度においては、以下のように準備作業、本調査の実施、調査データの集計・分析を行った。 1)参加機関への招請と連絡調整:国公私大学図書館協力委員会等を通じ機関単位の参加を呼び掛け、結果的に45機関(国立大学21、公私立大学15、国立研究所9)から参加の意思表明があり、これらの機関の担当者と調査実施に向けた連絡調整を行った。 2)アンケート調査用ウェブページの確定:平成22年度に調査設計および実装を行った調査用ページの評価版(qualtrics.comのサーバ上に設置)をもとに、連携研究者および大学院生等の協力を得て評価作業を行い、その結果をもとに調査用ページ(日本語版、英語版)を確定した。また、各機関からのメール(または文書)による連絡を受けた回答希望者に対し調査概要や個人情報の取り扱いについて説明し調査サイトに案内するためのウェブページをscrealjpのドメイン上に開設した。 3)アンケート調査の実施;平成23年10月12日から12月31日の期間に上記45機関の協力の下、各機関所属の教員,研究者,博士後期課程大学院生に対してウェブ方式によるアンケートを実施し、最終的に3,922の回答を得た。 4)収集データの集計・分析と公開:収集データの精査、および回答者の専門分野の特定(平成23年度科研費細目表による)や項目の正規化の作業等を実施し、データを確定した。また、調査結果の「速報版」をウェブサイトで公開するとともに、45の参加機関毎の集計結果を報告書としてまとめ各機関へ送付した.
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