研究分担者 |
森 辰則 横濱国立大学, 環境情報研究科・研究院, 教授 (70212264)
河村 和徳 東北大学, 大学院・情報科学研究科, 准教授 (60306868)
高丸 圭一 宇都宮共和大学, 都市経済学部, 講師 (60383121)
乙武 北斗 福岡大学, 工学部, 助教 (20580179)
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研究概要 |
本研究では,地方政治に関する研究の活性化・学際的応用を目指して,研究者が利用可能な地方政治電子化コーパスを全国規模で構築しウェブ上で提供する.また,そのコーパスを利用した政治学,社会情報学,情報工学の研究を行い,その成果を学際的に応用した政治情報システムの開発を行う. 本研究の目的は以下の3点である. (1)地方政治の研究者に向けた電子化コーパスを構築しポータルサイト等を通して提供する. (2)上記のコーパスを用いた政治学,社会言語学,情報工学の各分野の研究を行う. (3)上記の研究成果を学際的に応用した政治情報システムの研究開発を行う. 本年度は,電子化コーパスの構築を継続するとともに,複数の研究分野において学際的応用研究に向けた研究を行った. 電子化コーパスの構築では,前年度に引き続き,ウェブ上に公開されている会議録の収集とデータ整備を実施した.その結果,422の自治体の収集が完了し,いつ,どの会議で,どの議員が,どのような発言をしたのかを整理した.また,これらの収集したデータへ容易にアクセスするために,地方議会会議録の情報検索システムを構築した. 学際的応用研究に向けた研究では,情報工学の観点から,会議録に含まれる政治問題の表現や要求表現の自動抽出に向けて注釈付けタグセットを提案し,分析を行った.また,言語学の観点から,地方議会会議録の言語資源としての性質を明らかにするための基礎研究として,複数の地方議会会議録における整文の状況を分析し,実態を比較した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成23年度は,研究計画通り,電子化コーパスの構築に重点をおき,ウェブ上に公開されている会議録の収集とデータ整備を実施した.平成23年度は422の自治体の会議録を収集しており,おおむね順調に進展しているといえる.
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今後の研究の推進方策 |
今後の研究では,平成23年度までに収集した会議録データを利用して,政治学,社会言語学,情報工学の各分野において,研究を行う予定である.小林哲郎氏が在外研究のため共同研究者からはずれることとなったが,共同研究者として,新たに湯淺墾道氏に加わって頂くことができたため,研究計画通りに進むと考えられる.
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