研究課題/領域番号 |
22300091
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
喜多 伸一 神戸大学, その他の研究科, 教授 (10224940)
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研究分担者 |
松本 絵理子 神戸大学, その他の研究科, 准教授 (00403212)
辻本 悟史 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 准教授 (20539241)
寺本 渉 室蘭工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (30509089)
野口 泰基 神戸大学, その他の研究科, 准教授 (90546582)
山口 俊光 新潟大学, 自然科学系, その他 (40554283)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 触覚 / 視覚 / 注意 / 物体 / 心理学実験 / 生理学実験 |
研究概要 |
平成24年度は次の3種類の触覚の実験を行い、これらの実験を通じ物体触知の能動性を吟味した。 【(1) 触覚における注意移動の時間特性】従来は視覚行われてきた同一物体効果(same-object effect)を触覚に移植した。そのために前年度までに作成した触覚用の装置に基づき,制御用プログラムを開発した。同一物体効果とは,物体内の注意移動が物体間の注意移動よりも効率的に行われる現象を指す。これが視覚だけでなく触覚でも生起するかどうかを調べた。 【(2) 注意移動における視触覚交互作用】同一物体効果の実験パラダイムを拡張し、視触覚交互作用を調べる。そのため時間制御のためのインタフェースを設計し、翌年度に実装を予定している。 【(3) 触覚探索と触地図】従来は視覚で行われてきた図形探索課題を触覚に移植した。これにより視覚障害者が使用する触地図の性能向上を目指す。この実験については、厚労省の機関の協力を得て行った。結果は、i-Perception、電子情報通信学会論文誌などの査読付き学術誌に発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
平成24年度(2012年4月~2013年3月)に査読付き論文5本(うち英文4本)を発表した。また厚労省の機関の協力を得ることにより、視覚障害者に協力してもらえる環境を整備し、実験を開始した。これにより晴眼者だけでなく障害者のデータも得ることができ、触覚の基礎研究が進展するとともに、応用への道を開くこともできるようになった。
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今後の研究の推進方策 |
触覚に関する心理学実験と生理学実験をさらに進める。また視覚と触覚の交互作用についても実験を行う。視覚障害者との連携が可能な環境な構築したので、実験室実験による基礎研究とともに、社会貢献を目指す応用研究も遂行する。
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