研究課題/領域番号 |
22300127
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
姜 英男 大阪大学, 歯学研究科(研究院), 教授 (50177755)
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研究分担者 |
豊田 博紀 大阪大学, 歯学研究科(研究院), 准教授 (00432451)
佐藤 元 大阪大学, 歯学研究科(研究院), 助教 (10432452)
齋藤 充 大阪大学, 歯学研究科(研究院), 講師 (50347770)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | α運動ニューロン / γ運動ニューロン / 序列動員 / 漏洩カリウムチャネル / サイズの原理 / 等尺性収縮 / 三叉神経 / 閉口筋 |
研究概要 |
昨年度は、免疫組織学的解析によりTASK1及びTASK3が、運動ニューロン(MN)の細胞体と樹状突起に、それぞれ相補的に発現していることを明らかにした。これらの結果とリアルタイムRT-PCRの結果を合わせて考えると、単位面積あたりのTASK1発現量は小型MNの方が大きいが、TASK1の発現総数は大型MNの方が大きいため、入力抵抗は大型MNの方が小さいことが明らかになった。また、細胞のサイズが大きくなるにつれ、静止膜電位はより過分極になり、入力抵抗は小さくなることも明らかにした。さらに、一酸化窒素(NO)による入力抵抗の減少及び過分極は、小型MNほど顕著であったことから、NOにより序列動員がより同期化されることが示唆された。 本年度は、三叉神経閉口筋運動核細胞の細胞径の分布について、αMN及びγMNを各々のマーカー(ErrγとNeuN)により免疫組織学的に同定した上で、詳細に解析した。脊髄前根MNの細胞径は二峰性を示し、小型細胞群はほぼγMNで構成されていることが確立されている。しかしながら、実験の結果、閉口筋MN群では、αMNの細胞径分布は二峰性を示し、小型αMN群の細胞径分布のピークはγMN群の細胞径分布のピークとほぼ等しく、閉口筋αMN群は、開口筋αMN群や既に報告されている脊髄αMN群に比較して、小型細胞が多数含まれていることが明らかになった。こうした分布パターンは脊髄MNの分布とは明確に異なっていた。以上のことから、閉口筋の等尺性収縮時には、細胞径分布がより広範なαMN群が、サイズの原理に基づき序列的に動員されることによって、より微細な筋張力調節が実現されている可能性が高い。また、γMNはCa2+依存性カチオン電流および持続性Na+電流により特徴付けられる発火特性を示し、αMNはA型K+電流の有無により、異なる電気生理学的膜特性を示すことも明らかとなった。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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