研究課題/領域番号 |
22300141
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
久和 茂 東京大学, 農学生命科学研究科, 教授 (30177943)
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研究分担者 |
池 郁生 独立行政法人理化学研究所, バイオリソースセンター, 研究員 (40183157)
滝本 一広 国立感染症研究所, 動物管理室, 研究員 (70280766)
酒井 宏治 国立感染症研究所, ウイルス第3部, 研究員 (70515535)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | マウスノロウイルス / 消毒薬 / RT-PCR / 弱酸性次亜塩素酸水 / 遺伝子検出 / MNV自然感染マウス / 肥満細胞 |
研究概要 |
マウスノロウイルス(MNV)に関する複数の研究を行った。主な研究実績は以下の通り。 1.MNVの肥満細胞に感染する: 我々は肥満細胞がMNVに感受性があるか、2つの培養細胞株及びマウス初代培養肥満細胞を用いて検討した。その結果、MNVを接種したIC-2細胞(未分化肥満細胞株)及びP-815細胞(分化型肥満細胞株)の培養上清中おいて感染性ウイルス価が経時的に増加することを発見した。また間接蛍光抗体法により感染細胞中にウイルスタンパクが存在することも確認した。また、マウス初代培養肥満細胞を用いた検討においても感染性ウイルスの増加ならびにウイルスタンパクの発現を確認した。本研究により、マクロファージ及び樹状細胞に加えて肥満細胞にMNVが感染することが明らかになった。MNVの病理発生を考える上で重要な発見であるだけでなく、ヒトノロウイルスを含めた他のノロウイルス属の病理発生を理解する上でも意義を持つと考えられる。 2.スーパー次亜水の抗MNV効果の検討: スーパー次亜水は有機物(マウス糞便乳剤上清)存在下でもMNVに対し次亜塩素酸Na溶液(×600〜×800希釈ピューラックス)とほぼ同等の不活化効果を有することがプラックアッセイにより示された。また、有機物存在下でも、反応時間を長くすることでウイルス力価を10^5以上低下することができた。マウスに飲水としてスーパー次亜水または次亜塩素酸Na溶液(×6,000希釈ピューラックス)を事前に2または4週間与えることでMNV感染に対する防御作用を期待したが、MNV感染マウスと同居1週目で、全マウスの糞便中にMNVが排出されていることがRT-PCRにより確認され、感染防御効果は認められなかった。 3.ウイルス遺伝子検出法の改良: 通常のRT-PCR法とほぼ同等の感度・特異度を有する改良型Ampdirect法を開発した。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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