研究概要 |
本課題では,(1)連続体レベルにおける赤血球の変形動態解析,(2)分子動力学レベルにおける脂質膜破断解析,(3)化学蛍光法による溶血可視化実験の3つを行なった.1)より,単純な定常中において,既存の溶血指標は赤血球の変形量とほぼ一対一の関係があるものの,非定常流などになった場合には赤血球変形量を全く反映しないことがわかった.(2)より,引張による膜破断機序を明らかにした.(3)より中性下にてルミノール反応を生じさせる条件を見出し,赤血球個体レベルにおける溶血発生を可視化する実験系の基礎を築いた.
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