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2010 年度 実績報告書

脳イルージョンを用いたリハビリテーション療法の神経基盤ー療法定着化への基礎研究ー

研究課題

研究課題/領域番号 22300187
研究機関京都大学

研究代表者

三谷 章  京都大学, 医学研究科, 教授 (50200043)

研究分担者 松林 潤  京都大学, 医学研究科, 助教 (00452269)
キーワードリハビリテーション / 神経科学
研究概要

脳イルージョンは、既にリハビリテーション療法として臨床応用され、介入効果を有することが報告されているが、「なぜ効くか」ということは依然解明されていない。本研究では、脳イルージョンの効果の神経基盤を明らかにし、療法としての定着化を目指す。本年度では
1) 脳イルージョンを用いた療法として知られているミラーセラピーの治療効果の神経基盤について脳磁場計測システムを用いて検索した。その結果、我々の左右の大脳皮質運動野はそれぞれ反対側に高機能の手を見ると興奮することを示す結果が得られた。このことは実際のミラーセラピーでは単に鏡像を患者に見せるだけでは十分ではなく、患者が高機能を有する利き手を持っていると感じる像を提示して訓練を行うことが、より効果的な療法となることを示唆している。
2) 脳イルージョンと関連が深く臨床介入にも用いられている運動の転移効果について行動科学的に検索した。その結果、一方の手で行った訓練によって反対側の手にも運動機能が向上する効果が観察された。次年度にその成因に関わる中枢神経機構について脳磁場計測システムなどの脳機能イメージング装置を使って解析する計画である。
3) リハビリテーション治療効果に関係する大脳深部の神経核等の活動を定量化する方法を確立するために、動物脳を用いて検索した。その結果、リハビリテーション治療効果に関係する大脳深部の神経核等の活動を記録するためには、テレメーターシステムを利用したマルチユニット法を用いることが適切であることが示された。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2010

すべて 学会発表 (5件)

  • [学会発表] A mirror reflection of a hand reveals interhemispheric asymmetry in the modulation of the stimulus-induced 20-Hz activity2010

    • 著者名/発表者名
      Wataru Tominaga, et al.
    • 学会等名
      29th International Congress of Clinical Neurophysiology
    • 発表場所
      Kobe
    • 年月日
      2010-10-29
  • [学会発表] 運動速度の両肢間転移に関する予備的検討2010

    • 著者名/発表者名
      木内隆裕, 他
    • 学会等名
      コ・メディカル形態機能学会第9回学術集会
    • 発表場所
      新潟
    • 年月日
      2010-09-11
  • [学会発表] 手の鏡像による感覚運動皮質興奮性の半球間非対称性-脳磁図を用いた検討2010

    • 著者名/発表者名
      冨永渉, 他
    • 学会等名
      第33回日本神経科学大会
    • 発表場所
      神戸
    • 年月日
      2010-09-03
  • [学会発表] 精神科デイケアにおける高次脳機能障害者の行動評価表の有用性についての検討2010

    • 著者名/発表者名
      南千尋, 他
    • 学会等名
      第44回日本作業療法士学会
    • 発表場所
      仙台
    • 年月日
      2010-06-11
  • [学会発表] The effect of chair exercise on community-dwelling elder adults in Japan : a pilot study.2010

    • 著者名/発表者名
      Megumi Nakamura, et al.
    • 学会等名
      15th World Congress of World Federation of Occupational Therapists
    • 発表場所
      Santiago, Chile
    • 年月日
      2010-05-03

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公開日: 2012-07-19  

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