• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2011 年度 実績報告書

人工網膜の視覚情報伝達能力の検討

研究課題

研究課題/領域番号 22300188
研究機関大阪大学

研究代表者

三好 智満  大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (70314309)

研究分担者 澤井 元  大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (20202103)
キーワード人工感覚器 / 生理学 / 神経科学
研究概要

人工網膜の基礎技術である電気刺激によって、どのような視覚情報を中枢神経系に与えることができるかを明らかにすることが、本研究の目的である。前年度に引き続き、ネコ大脳皮質一次視覚野から単一ニューロン活動および誘発電位の記録を行った。特に、誘発電位による人工網膜の評価だけでなく単一ニューロン活動の記録によって評価を行うために、多極の電極を有するシリコンプローブ電極を用いて、ネコ大脳皮質視覚野からの記録を行った。その結果、多くの電極からスパイクソーティングに充分な大きさの振幅を持つ多数のスパイクを安定して記録することができた。しかし、このようなスパイク活動が記録できるまでには、電極を脳内に刺入した後数十分程度の時間が最低でも必要になること、そのため電極の深さや刺入部位を頻繁に変えることが容易ではないことから、今回使用した、電極の載るshankの数の少ないタイプの市販型のシリコンプローブは、スパイク活動を記録することによってトポグラフィックマッピングを実施するためには、あまり適切ではないことが明らかとなった。
誘発電位の解析として、網膜電気刺激によって記録された誘発電位波形の電極間の相関を計算した。その結果、電気刺激に対して最も大きな反応であった誘発電位と相関が高い誘発電位を生じた場所は、一次視覚野上で二次元的に見て、最大反応の生じた場所に近いところに存在していた。距離の離れた場所では相関は認められなかった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

実験動物の生産において、コロニーの母群の不調のために、実験に充分な動物数が得られなかった。

今後の研究の推進方策

コロニーの母群構成に改良を加えて実験動物の安定供給を図った。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2013 2012

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 網膜の情報処理2012

    • 著者名/発表者名
      三好智満
    • 雑誌名

      Clinical Neuroscience

      巻: 30 ページ: 887-889

  • [雑誌論文] Clinical trial of chronic implantation of suprachoroidal-transretinal stimulation system for retinal prosthesis.2012

    • 著者名/発表者名
      Fujikado T, Kamei M, Sakaguchi H, Kanda H, Morimoto T, Ikuno Y, Nishida K, Kishima H, Maruo T, Sawai H, Miyoshi T, Osawa K, Ozawa M.
    • 雑誌名

      Sensors and Materials

      巻: 24 ページ: 181-187

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Detection of m-sequences from spike sequence in neuronal networks.2012

    • 著者名/発表者名
      Nishitani Y, Hosokawa C, Mizuno-Matsumoto Y, Miyoshi T, Sawai H, Tamura S.
    • 雑誌名

      Computational Intelligence and Neuroscience

      巻: Volume 2012 ページ: -

    • DOI

      doi:10.1155/2012/862579

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Random bin for analyzing neuron spike trains.2012

    • 著者名/発表者名
      Tamura S, Miyoshi T, Sawai H, Mizuno-Matsumoto Y.
    • 雑誌名

      Computational Intelligence and Neuroscience

      巻: Volume 2012 ページ: -

    • DOI

      doi:10.1155/2012/153496

    • 査読あり
  • [学会発表] 脈絡膜上-経網膜刺激型人工網膜による反応の光学イメージング:閾値電流と埋植手術との関連2013

    • 著者名/発表者名
      三好智満
    • 学会等名
      第90回日本生理学会大会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      20130327-20130329

URL: 

公開日: 2014-07-24  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi