研究課題/領域番号 |
22300214
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研究機関 | 中京大学 |
研究代表者 |
近藤 良享 中京大学, スポーツ科学部, 教授 (00153734)
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研究分担者 |
向井 直樹 筑波大学, 体育系, 准教授 (70292539)
齋藤 健司 筑波大学, 体育系, 教授 (80265941)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | ドーピング防止 / 薬物検査 / 薬物乱用防止 / 大学生選手 |
研究概要 |
本年度は最終年度にあたり、これまでの研究成果をホームページにおいて公開する内容を精査した。特に、オリンピック、世界選手権に出場するレベルは、WADAやNADAによる監視体制が行き届いているが、そうではないレベル、すなわちインカレレベルの大学生の選手らにはほとんどドーピング防止の教育、啓蒙活動が行われていない実態が明らかになった(平成23・24年度アンチ・ドーピング意識調査の結果より)。 大学生選手とドーピング問題に関する教材として、カナダ・マニトバ大学のサラ氏にドーピング問題事例「ウオータールー大学アメフト部員の薬物バイヤー事件」を取り上げ、この問題をめぐる関係当局の対応やそこでの問題点を論じてもらった。この事件では被疑者のネットワークを通じて、学生選手らに筋肉増強剤が広まっていく過程が明らかになり、併せて当該地域のアメフト部員全員の薬物検査が実施された。この事例では、競技団体の取り決めである薬物検査と事件捜査のための薬物検査が意図され、選手らの人権侵害も疑われた。この事件を明らかにした論文についてはHPを通じて公表する予定であり、現在、内容を精査している。 その他にも、海外におけるドーピング防止活動の動向について、研究分担者が韓国での資料収集にあたった。 さらに、本年度は、3年間の研究成果を含めた「ドーピング防止講義」(仮称)のテキスト編集を行っている。筑波大学での「アンチ・ドーピング」の講義を中心に、広く中学生、高校生、大学生用のドーピング防止に関する内容を目指している。 本年度のまとめとして、一流のトップ選手らに対するドーピング防止活動が検査の厳格化と罰則強化で進められつつあるが、他方で、ほんとんど薬物検査の対象とならないレベルの大学生・高校生選手らへのドーピング防止教育、啓蒙活動が手薄であり、よりいっそうの取り組みが求められることが明らかにされた。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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