研究課題/領域番号 |
22300218
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研究機関 | 鹿屋体育大学 |
研究代表者 |
西薗 秀嗣 鹿屋体育大学, スポーツ生命科学系, 教授 (10125338)
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研究分担者 |
福永 哲夫 鹿屋体育大学, その他部局等, 学長 (40065222)
藤田 英二 鹿屋体育大学, スポーツ生命科学系, 講師 (50506300)
高井 洋平 鹿屋体育大学, スポーツ生命科学系, 助教 (20574205)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | 筋力 / 運動強度 / 体力 |
研究概要 |
平成24年度のテーマは「中高齢者及び青少年の体格・体力実態調査と表面筋電図による筋活動水準の定量的評価」であり、中高齢者及び発育期について体格・体力計測及び生活運動強度の筋電図評価、トレーニング強度評価を行った。対象は40~70才の中高齢者及び、10~18歳の青少年であった。測定・調査項目は生活習慣(食事・睡眠・心理等)、形態計測(身長・体重・皮脂肪厚・四肢 長等)、運動・スポーツ状況は聞き取り調査とした。体力測定は大腿四頭筋・上腕二頭筋の等尺性収縮筋力測定、握力とし、柔軟性等も測定した。運動能力測定として、腕立て伏せ、スクワット、シャトルラン、50m走等とし、表面筋電図測定は大腿四頭筋、ハムストリングス、下腿三頭筋等の最大努力、筋力発揮時および歩行時筋活動等で実施した。測定期間は平成24年7月~8月の夏期休業を利用して実施し、測定場所としてK市保健相談センター及び各研究協力校体育館等で行った。 結果は、骨の発育と運動実施の効果及び筋機能に関する運動の効果について、筋活動水準の評価に加えて骨の長軸方向への発育を現す身長の発育速度から至適運動を検討し、障害防止の観点を含めた調査の重要性が指摘された。中年期、高齢期群における各測定項目について年代差、性差、運動習慣の有無・頻度による差について比較検討し、対象の運動実施時間数、運動習慣の有無・頻度によって体力特に筋力等に差異が認められた。しかしながら筋活動レベルでの負担評価について時間を要し、新たな統計手法を検討しながら、今後データ数を増やしつつ精査したい。得られた分析結果より、筋活動水準の定量的評価を加味し、年齢・性別・運動習慣の有無に応じた適正トレーニングプログラムを考案する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
各測定項目について年代差、性差、運動習慣の有無・頻度による差異と筋活動レベルでの相対的な負担評価について時間を要しているが、おおむね順調に進展している。今後データ数を増やしつつ精査したい。また筋力発揮の際の強度評価が複雑になり当初の研究計画に遅れ生じる傾向にあったが、これは個人の筋力レベルに応じたトレーニング効果と筋電評価について明確にできなかったためで、新しい知見を含むと考えられ、個人々々の筋力レベルに応じたより詳細なトレーニング負荷を再定義する必要がある。
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今後の研究の推進方策 |
平成24年度の研究では、平成23年度の研究によるエビデンス(運動強度の閾値)に基づいた運動プログラムを実施するための修正が新たな課題となり、平成25年度研究の中で検討する。 実施期間:平成25年7月から半年間にわたって運動プログラムを実施する。 分析概要:①運動プログラム開始後3カ月(平成25年9月ごろ)とプログラム終了時(平成25年12月ごろ)に最終測定を実施し、プログラム開始前・実施期間中・プログラム終了時の各測定項目結果の変化及び運動強度との関係について比較検討する。②得られた測定結果より、総合的・包括的なトレーニング処方を作成する。
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