研究課題/領域番号 |
22300223
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
平澤 恵理 順天堂大学, 大学院・医学研究科, 准教授 (50245718)
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研究分担者 |
内藤 久士 順天堂大学, スポーツ健康科学部, 教授 (70188861)
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キーワード | パールカン / メカニカルストレス / ミオスタチン / サルコペニア / 筋肥大 |
研究概要 |
骨格筋においては、メカニカルストレスの受容が筋の障害や病態と密接に関連する一方で、その肥大や再生を維持していくために必須の刺激でもあるという複雑な状況にある。筋力トレーニングの効果や、廃用性筋萎縮または加齢に伴う筋機能の低下(サルコペニア)の根底にある詳細なメカニズムを明らかにすることは、競技力向上あるいは高齢者の自立支援のみならず、また筋疾患の治療のための根幹的課題でもある。近年の筋量維持や細大シグナルの分子生物学的研究はミオスタチンシグナルを中心として学際的発展を遂げているが、依然としてメカニカルストレスと細胞内シグナルの間には大きなブラックボックスが存在している。我々は基底膜分子の研究に取り組んできたが、主要基底膜分子の一つであるパールカンが欠損した筋では、速筋の肥大と遅筋の増加がみられることを見いだし、パールカンの筋再生調節因子としての関与を明らかにした(2010 Matrix Biology)。これらの結果より、このブラックボックスの一端は筋を取りまいている基底膜のメカニカルストレスの受容であるとの仮説を設定した。本研究では、増殖因子を含む複数の分子と結合する多機能糖鎖タンパク質パールカンに着目し、パールカンの1)メカニカルストレスの受容機構、と2)ミオスタチン、各種増殖因子シグナルへのパールカンの関与、作用機構解明を目的としている。分担研究者内藤らは、今年度、運動の強度および時間が異なる10週間の走トレーニングが、成ラットの足底筋における衛星細胞発現に及ぼす影響を用いて検討した。その結果、衛星細胞の割合は、30H群および90H群が30L、90LおよびCON群と比較して有意に高かった。筋肥大に重要な役割を果たすと考えられている筋衛星細胞の発現は、運動時間よりも強度の影響を受けることが示唆された。運動と細胞外マトリックス分子の関連性をさらに検討する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
筋肥大を制御するメカニカルシグナル受容機構として、多面的に検討が進んでおり、一定の論文報告も行えている。
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今後の研究の推進方策 |
初年度より、2年間は拡大発展的に研究鵜を進めてきたが、最終年度に向けて、分担研究者内藤との研究成果を摺り合わせ、相加、相乗的な成果をまとめる。
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