研究課題
グループで行うドメスティックバイオレンス(以下DV)加害者更生プログラム(1クール12回)を作成して、実際に5クールを施行した。加害男性の参加は、各クールにおいて8-15人であった。プログラム施行の前後でアンケートとインタビューを行い、その有効性を検証したところ、暴力の責任や被害女性に対する考え方についての認識が変化しており、コミュニケーションのスキルも向上しているという結果が得られた。また子どもに対する影響についても認識が高まるととともに、自分自身の養育家庭(多くの参加者が暴力の存在する家庭で育っていた)で受けた影響についても振り返り、暴力の連鎖を防ぐことに対する認識を持つようになる場合が多く認められた。プログラムを反復的に受ける参加者も多かったが、プログラムをうけてから時間がたつとまた認識がもどってしまう場合もみられ、効果の継続が課題であることがわかった。上記とは別に中学生、高校生、大学生においてDVあるいはDating Violence(交際相手からの暴力)の知識や被害体験(またはその目撃体験)の調査を行った上で、中学生・高校生に対する暴力予防教育のプログラムを施行した。高校、大学ではDVという言葉を知っている者が多かったが、その内容については十分な認識がない場合が多かった。また中学生ではDVの知識を持つ者が少なかった。教育プログラムにより、知識や内容の理解を高めることができることが確認された。さらにDV加害者更生プログラムを応用した児童的な親に対するプログラムの開発や有効性の検証を行った。また依存症や精神的な問題を持つ者が家庭内で暴力を行っている状況やその影響についても検討し、これに対する介入や援助についての検討を施行した。
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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アディクションと家族
巻: 29 ページ: 50-59
Acta Criminologiae et Medicinae Legalis Japonica
巻: 79 ページ: 3-15
Acta Criminologiae et Medicinae Legalis Japonica,
巻: 78 ページ: 104-105