研究概要 |
(1)準備 1.都内某区役所と調査項目,調査方法,対象者の選定に関する打合せを行った。同時に,海外の研究協力者と協議しながら,調査項目,調査方法,データベースの構築方法,データ解析方法を確定した。 2.研究代表者および研究分担者の所属機関における倫理審査委員会での審査を受け,承認を受けた。 (2)平成22年度調査 調査実施の承諾を得た都内某区の23の認可保育園(公立・私立;承諾率26.7%)の保護者全世帯2050世帯に,保育園を通じて調査への参加登録はがきを配布し,325世帯から参加の同意を得た(同意率15.8%)。このうち住所の確認のとれた324世帯に調査票を送付し260世帯から返送を得た(回収率80.3%)。 (3)調査結果の解析と報告 全体集計の結果を,区役所,保育園および回答者にフィードバックするとともにHPで公開した。「仕事から家庭へのマイナスの影響」に該当ありと回答したのは,男性の25%,女性の14%だったが,「家庭から仕事へのマイナスの影響」に該当ありと回答したのは,男性・女性ともに2%に留まっていた。一方,「仕事から家庭へのプラスの影響」は男女ともに58%が,「家庭から仕事へのプラスの影響」は男性の53%,女性の59%が該当ありと回答していた。「精神的ストレスについての訴え」は女性が男性に比べてやや多い傾向があったが,大きな差は認められなかった。「仕事への満足度」は男性よりも女性で高いのに対して(男性67%,女性76%),「家庭生活への満足度」は女性よりも男性で高いことが分かった(男性91%,女性86%)。なお,回答者の個別データについては,世帯ごとにフィードバックした。
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