研究課題/領域番号 |
22300234
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
中川 嘉 筑波大学, 医学医療系, 講師 (80361351)
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研究分担者 |
島野 仁 筑波大学, 医学医療系, 教授 (20251241)
松坂 賢 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (70400679)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | 遺伝子発現 / 転写因子 / 糖代謝 / 脂質代謝 |
研究概要 |
食生活、特に食事の中身の変化により病態を改善させる新たな知見を得ることを目的とする。研究標的分子としてCREBHの機能を指標に研究を進める。CREBHは生活習慣病改善効果を有する。その際、生活習慣病改善ホルモンFGF21の発現を誘導する。本課題では食事性の栄養素がCREBHの活性とその作用にどのような変化を与えるかを明らかにすることを目的とした。本研究から得られた知見から、食事・栄養素の内容を変化させることにより生活習慣病の改善、予防に効果があるかを様々な観点から明らかにする。 CREBHの活性化は栄養欠乏時に引き起こされるが、高脂肪糖質欠損食(ケトン食)によっても、活性化されており脂肪酸の変化が寄与していると推察された。CREBHの活性化因子(転写因子とのクロストークや共役因子)として、脂肪酸酸化に関連する遺伝子の発現を制御するPPARaを同定した。CREBH非存在下ではPPARaによる血中脂質低下が減弱し、PPARaの活性化にCREBHとの相互作用が必要であることを見出した。CREBH過剰発現マウスに高脂肪高ショ糖食を負荷し、肥満を誘発した際に、CREBHトランスジェニックマウスでは正常マウスに比べ、PPARaとの相互作用とFGF21の発現上昇により糖・脂質代謝の改善、体重増加の抑制を示した。逆にCREBHノックアウトマウスではPPARa、FGF21の活性、発現の抑制と血中の糖・脂質の増加が見られた。これら結果からCREBHが生活習慣病を改善すること、その際にはPPARaの活性化や血中FGF21の上昇が機能していることが明らかとなった。 今後、さらにFGF21以外に糖・脂質代謝の改善に寄与するCREBHの標的を因子の同定を試みる。生活習慣病改善の新たな標的遺伝子が同定され新たな治療薬開発への応用を期待している。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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