本研究では育児期の父親を対象に、IT(Information Technology)機器利用が育児参加、親役割観、夫婦関係、友人関係などへどのような影響を与えているかを明らかにするために、日米において質問紙調査及びヒアリング調査を実施した。その結果、両国において、育児期の父親のIT利用は育児参加を促進させていることなどの共通点と、アメリカの父親はIT機器利用で人間関係を広げている一方、日本の父親のIT機器利用は必ずしも自身のネットワークを広げていないなどの相違点も確認された。本研究で得た知見により、日本政府が啓発してきた父親の育児参加へ具体的な提言ができること、日米の父親の育児におけるIT機器利用の類似点・相違点を解明することにより、わが国独自のIT機器利用と父親の育児参加などとの関連を把握することができ、より具体的かつ有効な子育て支援への提案が可能である。
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