研究課題/領域番号 |
22300251
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研究機関 | 華頂短期大学 |
研究代表者 |
藤井 伸生 華頂短期大学, 社会福祉学科, 教授 (50228954)
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研究分担者 |
中山 徹 奈良女子大学, 大学院・人間文化研究科, 教授 (60222171)
小伊藤 亜希子 大阪市立大学, 大学院・生活科学研究科, 准教授 (90257840)
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キーワード | 学童保育 / 全児童対策 / 地域 / 放課後 / 子ども |
研究概要 |
近年、女性の社会進出や核家族化の進行にともない学童保育のニーズは高まっている。今後、学童保育児童が過半数を占める新たな時代が訪れる中、「学校」でも「家庭」でもない「放課後」の時間に、子どもたちへ豊かな生活を提供することの重要性は高まっていると言える。放課後の望ましい生活を考察するため本年度、実施した研究は以下2点である。(1)全児童対策との関わりの中での学童保育の生活実態を把握するため、学童保育と全児童対策が自治体施策上望ましい形態で連携実施されている大阪府吹田市を調査対象地とし、市内5小学校において学童保育児童、全児童対策参加児童へのヒアリング調査、事業に関わる大人へのアンケート調査、連携時の観察調査を実施した。主な調査項目は、全児童対策参加児童との関わりの実態と評価、大人との関わりの実態と評価などについてである。その結果、小学校の規模によって、全児童対策と学童保育の関わり対する児童の評価・活動実態に差が見られた。(2)女性の就労率が高いスウェーデンにおける放課後の子どもの生活実態調査を実施するため、ストックホルム市オーシュタ行政区とフッディンゲ市の計2小学校において、子ども、保護者、教員、学童保育指導員へのヒアリング調査を実施した。主な調査項目は放課後の過ごし方の実態と評価、放課後の過ごし方に対する意識などについてである。結果、小学校低学年は基本的に学校内の余暇ホーム(Fritidshem)で放課後を過ごし、高学年になると学校内の公開余暇センター(Oppen fritidsverksamhet)を利用すると同時に、地域のクラブ活動などを利用するという、学年による具体的な活動内容の差が把握された。また、地域のクラブ活動等を管轄する余暇局・学校庁・ソーデルマルム大学・ストックホルム大学へのヒアリングも行い、近年の子どもを対象にした放課後活動に対する施策や研究の動向についても把握した。
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