研究概要 |
糖代謝中間体のグリセルアルデヒドに由来するAGEs(toxicAGEs,TAGEと命名)がその受容体であるRAGE(receptorforAGEs)を介し,糖尿病血管合併症の発症・進展に強く関わっていることが明らかになってきた。最近では,高血圧症,認知症,がん,非アルコール性脂肪肝炎や不妊症などの多様な疾患にも関与することが示されており,TAGE-RAGE系の影響を抑えることが生活習慣病の発症・進展の予防および治療戦略上,必要なことがわかってきた。現代の食習慣の特徴である食後高血糖,果糖および食事性AGEsの過剰摂取が,体内でのTAGEの生成やRAGEの発現上昇をきたして生活習慣病の発症・進展に強く関与していることが明らかになってきた。
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